お金


今回はこれまでとは、少し切り口を変えて

皆さんにとってより身近な生活ベースの話しをしたいと思います。

 


唐突ですが、皆さんの【年収1000万円】のイメージって

どの様なものでしょうか?


 

もちろん各人によって捉え方は違うのは承知ですが、

やはり世間一般(特に若者)の間では、いわゆる勝ち組エリートのイメージが

大変強いものかと思われます。

 

実際、国税庁の給与所得者の年収割合によると、

年収1000万以上の所得者は全体の3.8%であり、

人数換算すると約170万人ほどです。

そして、その大半は中小企業経営者や大企業の役席の人間等が

大半を占めていますし、30代あたりで到達しているのは

医者、大手金融、総合商社などの限定的な職業です。

 

確かにこれをみる限り、世間が年収1000万を勝ち組であるとの

イメージを想像するのは仕方ないことのように思えます。

 

では実際のところ、年収1000万円(世帯収入とします)の生活とはどんな物なのか。

■今回の記事では、世間一般でいわゆるエリートサラリーマンの証とされている

【年収1000万円】について検証したいと思います。

 

さて、早速ですが年収1000万円の生活とは本当に裕福なのでしょうか?

実際に働いている社会人や、年収1000万円の所得を

現に手にしている人の声を調べると、想像とは裏腹の答えが返ってきます。

 

「年収1000万円はたいしたことはない。」

 

このような声が意外に多いのです。

 

なぜ世間的には高収入なはずの年収1000円世帯から

このような声が挙がるのでしょうか?

 

これを紐解くカギは、所得者の意識にあります。

年収1000万は、世間から羨望の眼差しを得ると同時に、

当事者にも「俺は年収1000万も稼いでいる」という意識を与えがちです。

 

端的に言ってしまうと、年収1000万円とは、人が[自分は金持ちである]との意識や驕りを抱くある種のボーダーラインと化しているのです。

 

もちろん、自身がお金持ちだと認識した人間はそれなりの生活をしようと考えます。

各人によってお金持ちの生活の定義やイメージは違いますが、考えられるものとしては、高級車・持ち家・頻繁な旅行・子供を私立中高へ行かせる、などがあると思います。

 

 

ですが、これら全てを叶えるには年収1000万円は少し頼りない気がします。

そもそも年収1000万の可処分所得はおよそ730万円程です。可処分所得とは、年収から税金や社会保険料などを差し引いた、いわゆる手取り年収のことをいいます。1000万円を稼いでも税金等で四分の一が持っていかれてしまいます。

 

それもそのはず、日本は累進課税制度をとっているので、年収が上がれば上がるほど税金(所得税)の負担が増えるのです。

 

以下が日本の所得税の税率です。
------------------------------------------------------------------------------

年収195万以下 税率5%

年収195万~330万 10%

年収330万~695万 20%

年収695万~900万 23%

年収900万~1800万 33%

年収1800万以上 40%

----------------------------------------------------------------------------- 


働けば働くほど、税金をとられるのは悔しい気もしますが、このような所得の再分配が日本の低格差や治安を守っているのです。

 

 

 

では一年の可処分所得を730万円とします。これを12か月で割ってみましょう。すると、一か月に使えるお金はおよそ58万円となります。

 

 

さて、これを単純なモデルケースに当てはめて検証してみましょう。

 

ここではモデルとして
_______________________________________

夫:会社員 妻:専業主婦 子1:私立高校生 子2:公立中学生

一軒家(土地注文住宅):住宅ローン有り 車保有 の家庭とします。

 ______________________________________

まずは、4人世帯の平均支出額を見てみましょう。(以降の、~の平均額等は総務省あるいは文部科学省のデータに準じます。
------------------------------------------------------------------------------

食費 7.6万円

高熱・水道費 2.5万円

家具・家事用品 1.1万円

被服及び履物 1.5万円

保険医療 1.2万円

交通・通信 5万円

教養娯楽 3.4万円

その他支出 6万円

交際費 1.6万円

 -----------------------------------------------------------------------------

ここまでで、支出の合計は29.9万円となります。

まだ、大きな余裕がありますね。ですが、まだ記していない大きな支出が存在します。

それは、教育とローンの支出です。

教育とローンに関しては単なる平均額ではなく、厳密に数字を出してみましょう。

 

 

 

まずは教育です。

この家庭では教育費はいくらかかるのでしょうか。

 

■子2は公立中学校に通っていますので、

公立中学校1年間にかかるお金を計算してみましょう。

 

公立中学校は国の義務教育の範疇ですので、

授業料はかかりません。

ですので、負担するのは給食費や修学旅行等の学外教育費のおよそ年17万円です。

 

しかし、これはあくまで学校内のみの話しです。

 

殆どの家庭では、学習塾、家庭教師等の学校外活動費を教育費用として消費します。

その平均額は、およそ一年に28万円(公立中学生平均)です。

絶対に払う必要のあるお金ではありませんが、教育の質が決して良いとは言えない公立中学校も大変多いので、親の立場からすると仕方のないようにも思えます。

 

■それでは次に、私立高校に通う子1にかかる学費を計算してみましょう。

 

まずは、公立高校の学費はいくらなのか。

一般に、公立高校の学費は3年間でおよそ70万円と言われます。

もともと私立に比べると、公立高校の学費は安いのですが、

2010年4月から公立高校の年間11万8000円の授業料が無償になった為より安くなりました。

公立高校生の学校外活動費(予備校費用など)の平均の16万円を足しても、1年間にかかるお金は約39万円です

 

一方で、私立高校を卒業するまでにかかるお金の平均は、

三年間でおよそ250万円(学校外活動費含む)のお金が必要であると言われます。

1年換算すると、およそ83万円ですのでかなり家計には響きます。

 

そこで国は、私立高校に通っている学生も受け取ることのできる支援金制度として、高等学校等就学支援金制度を整えています。この支援金は世帯の所得によって、最低でも年間11万8000円最高で29万7000円を支給するという制度です。

 

 

ですが、このお金を年収1000万円世帯は受け取ることはできません。

何故ならば、この制度の利用には所得制限が設けられているからです。

年収590万~910万の世帯には

最低額の年間11万8000円の支給をうけることができますが、

910万円以上は高所得世帯として支給を受けることができないのです。

年間11万8000円とはいえ、3年間で35万4000円ですのでかなりの痛手には間違いありません。

 

また、この制度に追い打ちをかけるかのように、

公立高校の授業料無償化にも今年から所得制限が設けられました。

制限がかかるのは高等学校等就学支援金制度と同じで、

年収910万円以上です。年収910万円以上の世帯では子供を公立高校に行かせても、授業料を払わなければならなくなりました。

 

このように、日本では所得税以外の場でも、いわゆる高所得者層は冷遇されてしまうのです。

加えて、アベノミクスによる増税や社会保障関連の負担増などにより、年収1000万世帯の可処分所得は2016年には700万円近くまで減るとも言われています。

 

 

 

さて、この世帯に必要となる学費(学校外活動費含む)は、1か月約10万1700円だということがわかりました。

 

 

次に、教育と並んで、多額の支出となるローンです。

この世帯は土地注文住宅(土地注文+住宅)を購入し、住宅ローンを抱えています。

住宅ローンは地域によって、返済額平均に大きな差がでますが、土地注文住宅の全国平均は月額11万9000円となっています。この金額を多くの家庭が30~35年かけて返済するのです。

 

そもそも、住宅ローンは銀行からしてもリスクの高い商品ですので、返済額における利子の割合が大変高く設定されています。10年間返済し続けても元金が全く減ってないなんてことが平気に起こるのです。

 

 

では、住宅ローンの平均額もわかったところで、これらの金額を先ほどのモデル支出に当てはめてみましょう。

 

1カ月に使えるお金 58万

 -----------------------------------------------------------------------------

食費 -7.6万円

高熱・水道費 -2.5万円

家具・家事用品 -1.1万円

被服及び履物 -1.5万円

保険医療 -1.2万円

交通・通信 -5万円

教養娯楽 -3.4万円

その他支出 -6万円

交際費 -1.6万円

+教育費 -10.17万円

+住宅ローン -11.9万円

----------------------------------------------------------------------------- 


合計で51.97万円。
余ったのは、たったの6.03万円です。

これはあくまでモデルケースです。

ですが、総務省等の全国平均額のデータを用いているので、決して贅沢な数字でもありません。

 

これを見るに年収1000万円の生活は思ったよりも普通に思えませんか?

むしろ、税金や補助金等が支給されないこともあり、極端に負担が集中する損な年収に私は思えます。年収1000万になるくらいなら、900万程でくすぶっている方が有利に働くかもしれません。

 

あなたはお金持ちになりたい・贅沢がしたいと思いますか?

確かに年収1000万円は身の丈に合わない贅沢や無駄遣いをしなければ安定した生活が送れますし、人によってはそれをかなりの贅沢だと考えるでしょう。だが、あなたの目指すものがもっと高みにあるのならば、年収1000万円とは言わず、2000万や3000万を目指してください。

大衆の想像するお金持ちの世界、それは年収1000万の遥か先にあるのです。お金

先日の11月23日、また中国が派手なことをやらかしました。


それは一方的な防空識別圏の設定です。今回の記事では、この中国の突然の防空識別圏の設定の背後に潜む意図や、日本を含む世界各国はどう対応すべきなのかを見ていきたいと思います。



そもそも、防空識別圏とは一体なんでしょうか。一般人である私たちには聞きなれない言葉です。


防空識別圏とは、国家の領空の外側に設定され、そこに入ってくる航空機が攻撃意図をもった他国の戦闘機なのか、無害な民間航空機であるのかを見分ける場所です。ちなみに、これは国際法で定められている「領空」とは全く別のものであり、各国の判断で独自に設定するものです。



中国はこの防空識別圏を他国の領空に跨る形で一方的に設定しました。この防空識別圏は沖縄県石垣市の尖閣諸島の上空に空域が及んでいます。防空識別圏の設定方法は国際法に規定はありませんが、どこの国の領空にも属さない空域である「公空」の範囲内に設定されるのが国際的常識であり、この中国の行動は暴挙であるといえます。まるで、尖閣諸島が中国の領土であるかのような設定を行ったのです。

はるきんときBLOG


そして中国は、


「我が国の防空識別圏を通りたいのならば、中国に飛行計画書を提出しろ。提出なしに防空識別圏を通過しようとしたならば、スクランブル(戦闘機の緊急発進)を行う。そこで、中国の指令に従わなければ武装力が防御的な緊急措置を行う」


と言ってきています。


もちろん、日本の航空会社などに飛行計画書を提出する必要など一切ありません。国際的に認められないものであるということはもちろんですが、そもそも防空識別圏を通過する他国の航空機に、飛行計画書の提出を強制する拘束力はありません。また、先ほども言いましたが、防空識別圏とは領空ではありません。領空は国際法上、無断で侵入してきた飛行機にスクランブルをかけ、撃墜することが許されています。しかし、防空識別圏はあくまで公空であるので、スクランブルをかけることは許されてはいますが、撃墜することは認められていないのです。




ここで問題となるのは、中国の防空識別圏では、日本固有の領土である尖閣諸島の領空がまるで中国の領空のような表示になっていることです。また、現状を一方的に変更することは、日中関係の悪化をエスカレートさせ、不測の事態を招きかねません。



さて、中国のこの突然の防空識別圏の設定ですが、中国はどんな思惑の下にこのような政策を行ったのでしょうか。


この中国の行動は、中国共産党の掲げる対日戦略である「3戦」といわれる戦術にあてはめると非常にわかりやすいです。自国や国際世論などに訴えて反中国政策を抑止する世論戦】同様の目的で、法的な正当性を主張する【法律戦】そして、恫喝(どうかつ)や懐柔により相手国に士気低下をもたらす【心理戦】の三つです。


現在の中国ですが、国内情勢が大変悪化しています。国民の経済的不信や、国家の情報統制への憤り、また膨れ上がりすぎた反日感情などによって、一部の国民が暴徒化するなど、政府が収拾をつけることができずにいます。


これは中国の治安維持費を見れば、火を見るより明らかです。


日経ビジネスの記事によりますと、2012年の中国の公共安全費(治安維持費)は、およそ7017億6300万元(約9兆1200億円)です。これを一日あたりに換算すると、1日当たり19億2270万元(約250億円)にもなります。これは国防費(軍事費)の6702億7400万元(約8兆7140億円)すら上回っています。国内の治安の維持にかける資金が、軍事費を上回るなど普通では考えられません。しかも、中国は長年軍事費を増大し続けている軍事大国です。それだけ、国内事情が不安定であるということです。このまま情勢が悪化すれば、内部崩壊も考えられます。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120314/229787/?rt=nocnt  (日経ビジネス)


こんな状態に置かれている中国はさぞかし焦っているでしょう。一刻も早く、内部崩壊の危機から脱したいはずです。実はこれが防空識別圏の設定の理由の一つです。


「日本の不当な申し入れといわれなき非難については、中国はすでに理詰めで退けた」

「国家の核心的利益を守る中国の意志は断固たるものであり、その行動も力強い」


これは中国共産党の機関紙である「人民日報」が、日本の抗議を受けて発表した記事の一部です。これは明らかに【世論戦】の一環に当たります。防空識別圏の設定から一貫した対日強硬的な姿勢を積極的に展開することで、自国民の目線を共産党政府から逸らし、国内情勢を鎮静化することが大きな目的であると考えられます。韓国の、議会の支持率が下がると、積極的に対日強硬姿勢をとる姿勢と構造が大変似ています。


そして、中国は「国際法上に防空識別圏の設定を禁止する規定はない」と【法律戦】も展開しています。


確かに中国の行動は国際法上は問題はありません。しかし、日本が問題としているのはそんな事ではありません。日本側が問題視しているのは、日本固有の領土である尖閣諸島の領空がまるで中国の領空のような表示になっていること。また、現状を一方的に変更することは日中関係の悪化をエスカレートさせ、不測の事態を招きかねないことなどにあるのです。



そして【心理戦】です。これは中国共産党の十八番です。中国は度々、強大な軍事力を日本を含めた世界各国にチラつかせ、相手国の譲歩を迫っています。尖閣諸島の領有権の主張はその良い例です。そのため、世界各国は中国の軍事的脅威に対抗するため、対中包囲網の確立を急いでいます。


今回の対中包囲網の設定も、指令に従わなければ武装力が防御的な緊急措置を行うという脅しを行ってきました。


さて、この中国の行動に日本や世界各国はどう対応していくべきなのでしょうか。


日本や米国はすでに対抗策を打っています。米国は11月26、核爆弾を搭載できるB52戦略爆撃機2機を通告することなく、この空域で訓練飛行させ、その事実を公表。28日には、菅官房長官が自衛隊の航空機が従来通り飛行し、警戒・監視活動を実施していることを明らかにしました。しかし、いずれも中国機の緊急発進(スクランブル)はなかったそうです。


これが語るのは中国の監視能力のお粗末さです。防空識別圏を設定したのはいいものの、そんな広い空域を監視する能力を中国軍は持っていないのです。中国政府は「中国軍は全航程を監視した」と公言してはいますが、緊急発進を行うことができていない時点で防空識別圏は機能していません。



しかし、中国の狙いはあくまで、日本を揺さぶり尖閣諸島の領有に有利な交渉を進めることであり、安全性を確保することだけでは問題解決にはなりません。実際、中国外務省の秦剛報道官は29日、防空識別圏にかかわる日中協議が必要との認識を示しています。


日本は対中包囲網をひく世界の国々と連携し、中国に毅然として立ち向かう。また、交渉に参加するにしても、一切譲歩を許さない強気の姿勢で交渉に臨むことが求められるでしょう。




今回は、安倍政権誕生から現在に至るまで、大変話題になっている日本国憲法の改正、その中でも憲法96条について詳しくみていこうと思います。



日本国憲法第96条とは、日本国における「憲法の改正手続き」についての唯一の条文です。


以下が原文になります。

第九十六条 この憲法の改正は、各議員の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。



要約すると、「今現在使われている憲法を改正するためには、衆議院・参議院において、それぞれ3分の2以上の賛成を得てください。」「そして各議院で賛成を得ることができたのならば、国民投票を実施し、有効投票数の過半数の賛成を得てください。」ということです。


現政権である安倍政権はこの条項を、憲法九条とともに、改正する意思を見せており、改正後の草案も作成しています。安倍総理率いる自民党の96条の改正案とは以下のようなものです。



この憲法の改正は、衆議院又は参議院の議員の発議に基づき、各議員の総議員の過半数の賛成で国会が議決し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票において、その過半数の賛成を必要とする。



憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体であるものとして、直ちに憲法改正を公布する。

http://www.dan.co.jp/~dankogai/blog/constitution-jimin.html



どこが大きく変わっているかお分かり頂けるでしょうか。現憲法では改正の際に、各議院での3分の2以上の賛成が必要であったのに対し、自民党草案では各議院での過半数以上の賛成で良いとしているのです。



この草案が実現するとどうなるのでしょうか。もちろん憲法の改正に対するハードルが相当下がります。三分の二から二分の一になるのですから、国民投票に持ち込むまでが比較的容易になるでしょう。


また、安倍政権の狙いも、もちろん憲法改正の容易化です。安倍総理大臣は昨年の12月17日の記者会見で、「最初に行うことは96条の改正だろう。三分の一超の国会議員が反対すれば、議論すらできない。あまりにもハードルが高すぎる」と発言しています。



確かに現在の憲法改正へのハードルが高すぎるというのは、理解できます。実際、憲法96条の規定が厳格であるのが一因で、日本国憲法は制定以来、これまでに一度も改正されていません。これでは、時々の国際情勢やシステムの変化に、国が追い付かない部分があるかもしれません。



それから、安倍政権は、現在の緊迫した国際情勢に立ち向かうために、戦争の放棄・安全保障を定める憲法9条の改正が急務であるとしています。安倍政権の96条改正への動きは、戦後、大論争を巻き起こし、未だに解決の糸口の見えない憲法第九条の改正を急ぎたいというのが本音でしょう。



実際、現在の国際情勢は悪化の一途を辿っています。それを牽引しているのが、いまや強大な軍事大国と化した中国の存在です。中国は毎年、軍事費を増強し続け、2012年の軍事費は約16兆円、日本が約5.9兆円ですのでおおよそ2.7倍もの開きがあります。また、単純に軍事費を増大している訳でもなく、日本でも尖閣問題が浮上しているように、他国への侵攻を進めています。この被害にあっているのは、フィリピン、インドネシア、ベトナム、インドなど多岐に渡ります。私は、このような国に元総理大臣の鳩山由紀夫に代表される「友愛」の精神が通用するとは思いません。日本は毅然とした態度で立ち向かい、各国と協力体制をとるべきでしょう。


議論が第9条ばかりにそれてしまっているので、話を戻しますが、確かに第96条を改正すれば、議論はある程度滞りなく進み、第9条が改正され防衛力が向上することで対中抑止力につながるでしょう。



しかし、第96条を改正することによる弊害はないのでしょうか。私は一つ留意すべき点があると思います。


現行の憲法の改正を容易にする、憲法96条の改正ですが、改正が容易になるということは、改善はさることながら、改悪も容易になるのです。


例えば、国民が「安倍政権は信頼できるし、憲法96条の改正で、現行の憲法をよりよく改正して、もっと良い国を作り上げてくれるだろう。」との期待から、憲法96条の改正に賛成し、安倍政権が期待に応え、憲法9条を改正することで、国防力が増し、中国の覇権拡大の脅威から国を守ることができました。


ここまでなら、国民の思い描いたハッピーエンドで終わります。しかし、これで終わりでしょうか?


国民は安倍政権を信頼し、憲法96条の改正に賛成し、憲法改正が容易になりました。



ですが、その後の政権が、必ずしも信頼しうる政権である保障はどこにあるでしょうか?国民は次の政権や、またその次の政権まで信頼できるのでしょうか?政権が変わっても、憲法の改正が容易になっているのに変わりはありません。これから未来永劫、信頼のおける政権が誕生するのならかまいませんが、そんな保証はなく、いつおかしな政権が誕生しても不思議ではありません。

憲法改正へのハードルが低いと、その度に、憲法が改悪される可能性が捨てきれないのです。


これは憲法96条改正の恐ろしさだと私は感じます。もし、政権が変わるごとに、憲法が左右することになれば、それはもはや立憲主義国家としての姿ではないでしょう。



憲法96条を少し詳しくみてきましたが、いかがでしょうか。憲法96条の改正は現在の情勢を見ると、魅力的ではありますが、恐ろしさも兼ね備えています

また、安倍政権には第96条を改正してから、第9条を改正するという手だけではなく、第96条には手を付けず、直接、第九条を改正するという方法もありうるわけです。しかも、いまの議席数を見ると、九条改正派の議員の比率は多いですし、世論の動向を見ても九条改憲賛成の国民は多いので、後者の選択肢も十分可能である気がします。


安倍政権がどちらの選択をするのか私にはわかりませんが、憲法96条の改正はどのような影響を及ぼすのかを、国民が今のうちに理解しておかなければならないでしょう。