医療によるトラウマ」から続く

『誰も戦争を「治療する」ことはできないし、それを言うなら、虐待やレイプや性的虐待をはじめ、他のどうような恐ろしい出来事であれ「治療」することもできない。

起こったことをなかったことにはできない。

だが、対処できるものはある。

それは、トラウマが体と心と魂に残した痕跡だ』

 

最後から2行目、対処できるものはあるの『できる』という言葉に、強調する為の・・・がふられていますが、上記は、ベッセル・ヴァン・デア・コーク氏の著書、『身体はトラウマを記録する』(紀伊國屋書店)のそでに書かれている文章です。

トラウマ=心的外傷。

言葉からも傷を負ったのは心なのだと思っている方は多いでしょう。

けれど、心だけではなく体にも刻まれているということが、日本でも、ようやく知られるようになってきました。

25年前、恐れだけではなく自己嫌悪や罪悪感といったネガティブな感情に翻弄されるようになり、もうだめだと救いを求めたセラピストに「あなたは体から入った方が良い」と言ってもらえたことは、本当にラッキーだったのだと思います。

上記の本には『脳・心・体のつながりと回復のための手法』というサブタイトルがついています。

未だ途上ではありますが、ボディーワークを初めて受けた22年前から、私は、はぐれた体と再び繋がるという過程を歩いてきました。

けれど、以前書いたように頭の病というものに強い恐れを抱いていたため、体の一部である脳という部位を無視し続けてきたのです。

でも、上記の本には、トラウマによって脳がどの様に変化してしまうのかが、これでもかこれでもかというぐらいに書かれているのです。

そして、避けられずに読んだことで、自分自身に起きた病んでいく過程と回復の過程がよく理解できるようになりました。

 

詳しいことは次回以降に書いていきますが、暴力を振るわれたり暴言を浴びせかけられたりという虐待だけではなく、子供の欲求を無視し続けることによって、子供の脳に変化が起きてしまうという事実はショックでした。

 

脳の問題なの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私が経験したこととも関連がありますし、上記の本からもう一ヶ所引用させて頂き今日は終わりにしたいと思います。

『母親が赤ん坊の衝動や欲求に応えられないと、「赤ん坊は、母親が赤ん坊とはこういうものであると考えているものになることを学ぶ」。子供は体の中で感じたことを否定し、養育者の欲求に順応しようと努めなくてはならないと、自分の在り方が「どこ間違っている 」と認識することになる。身体的同調を欠く子供たちは、喜びや目的、方向性をもたらしてくれる自分の体からの直接のフィードバックを遮断してしまいがちだ。』(p,187〜188)

 

 

奥多摩にて

 

 

 

 

 

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