「シャドー」という言葉を聞かれたことはありますか?

 

『Dr.チャック・スペザーノのセルフ・セラピー・カード』(VOICE刊)には、「自分に関するネガティブな観念が抑圧されて、外に投影されたもの。しばしばその反対のイメージによって補償しようとする。」と書いてあります。

 

例えば、「威圧的な態度をとる人がどうにも苦手なのよ」という本人が、実は自分のことを威圧的な人間だという観念を持っていて、必要以上に良い人になろうとしていたりとか。

 

あの人だけは許せないと思っている相手が、抑圧した自分自身を見せてくれているとは、なかなか認めづらいものですが、そういうこともあるだろうというのはわかります。

 

では、抑圧された自分に関するネガティブな観念が強迫性障害や加害恐怖の一因となることはあるのでしょうか?

 

例えば、自分は人を傷つける危険な人物だという観念を抱き、それを抑圧しているとしたら、加害恐怖の一因になるとか…。

 

なりえると書かれた文章を読んだ記憶はありませんし、どうしたらそんな観念を抱くようになるのか考えたところで、簡単に答えが出るとは思えません、

 

ですから、自分がした質問ですが引っ込めます。

 

ただ、上記の本に、

「いい人、やさしくて、善良…(略)…」というのは、暗い観念に対する防衛なのです。

と、ありますが、確かに私は平均以上にいい人になろうという思いが強かったようには思います。

 

小・中・高の12年間、従順・勤勉・愛徳をモットーとしたカトリックの学校に通ったことも、無意識レベルで、良い人になろう・正しいことをしようという思いを強くする一因だったかもしれません。

 

今にして思えば、行動のみではなく、感情や思考に対しても良い悪いを判断し、抱いてはいけないと思うものは、無意識のうちに抑圧していったようにも感じます。

 

周囲の人からは、良い人というより、うざい人と思われたこともあるでしょう。

 

常に、正しい間違っていると判断しようとして、

自分が間違ったと思えば、とことん落ち込んで。

 

どうして、正しい間違っていると判断してはいけないの?と、思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

でも、皆が皆、自分みたいに良い悪い、正しい間違っているに囚われてはいないのだということにようやく気づきました。

 

全宇宙と同じ存在であるあなたの内に、陰と陽、すなわち善と悪が存在します。善も、悪もあなたの内側に存在します。宇宙が陰と陽の二極で完全であるように、あなたも善と悪の二極を同時に持って完全なのです。悪はあなたの内側にあります。

今日も「偏在するものへ」から津留晃一さんの言葉を引用させて頂きました。

 

悪もあっていいんだと認めてあげて、湧き上がる思考や感情をみつめると、意地悪で自己中な自分に笑ってしまいます。

 

Dr.チャック・スペザーノの本には、

『シャドー』も実際は善の部分、私たちの中の「神の子」の部分を抑制するためのものなのです。

とも書いてあります。

 

また、先ほど引用した津留晃一さんの「偏在するものへ」の続きに、

 あなたはそのままでだいじょうぶです。悪はあって完全です。あなたのいたらなさを100%認め、いたらない自分をそのまま丸ごと受け入れた時、その時あなたは太陽となります。球体です。あなたという点は円になります。球体に広がったあなたは宇宙に遍満します。その時あなたは無極となります。何らかの極であったあなたという点が、円形に拡大し、極が持てなくなるのです。

と、あります。

 

無極への一歩。

一緒に自分の正しさを主張するのは止めて、自分の悪の部分も認め始めてみませんか?

 

 


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