代襲相続人(だいしゅうそうぞくにん)とは、相続開始時点(被相続人が亡くなった時点)で、「生きていたら相続人になれた人」の子のことです。

「生きていたら相続人になれた人」とは、被相続人(亡くなった人)よりも先に亡くなってしまった人です。

先に亡くなっていなければ(法定)相続人だった人です。

 

代襲相続人は1人とは限りません。

2人以上いる場合は、人数で均等に分けます。

2人の代襲相続人がいれば、1人の法定相続割合は1/ 2ずつ。

3人の代襲相続人がいれば、1人の法定相続割合は1/ 3ずつ。

代襲相続人の人数で均等に「亡くなってしまった(法定)相続人」の相続分を分けます。

 

たとえば、法定相続人が「配偶者」と「長男•二男•三男」だとします。

この場合の法定相続割合は、

「配偶者」と「子」 = 1/2   と 1/2 です。(認知(31)参照)

「子」は3人いるので、「子の法定相続割合」を3人の子で均等に分けます。

そうすると、

配偶者•長男•二男•三男 = 配偶者1/2 •長男1/6(1/2×1/3)•二男1/6(1/2×1/3)•三男1/6(1/2×1/3)

という法定相続割合になります。

代襲相続人のことを考えるのは、ここから後です。

この時、被相続人よりも先に「亡くなってしまった(法定)相続人」が二男だとします。

二男は「生きていたら相続人になれた人」ということです。

二男の代襲相続人は、二男の子です。二男には4人の子がいるとします。

4人の子(長女a•二女b•三女c•四女d)がいたとしますと、

二男が亡くなる前の法定相続人「配偶者」「「長男•二男•三男」の「二男」の

部分だけが代襲相続人に代わります。

最終的な法定相続人は、以下のようになります。

法定相続人 =配偶者 と 子 

法定相続割合=配偶者 1/2 • 子 1/2  

法定相続割合=配偶者 1/2 • 長男1/6(1/2×1/3)•二男1/6(1/2×1/3)•三男1/6(1/2×1/3)

二男1/6を「4人の代襲相続人a•b•c•d」で均等に分けると以下のようになります。

法定相続割合=配偶者 1/2  • 長男1/6•a1/24(1/6×1/4)、b1/24(1/6×1/4)、c1/24(1/6×1/4)、da1/24(1/6×1/4)、•三男1/6

 

4人で均等に分けたので、代襲相続人1人あたりの持ち分は1/4になります。

生きていれば相続人になれた二男の法定相続分1/6を、4人で均等に分けたのです。

そうすると代襲相続人1人あたりの法定相続分は、

1/6(二男の法定相続分)×1/4(代襲相続人1人あたりの持分)=1/24ということになります。

 

つづく…