昨日は、世界女性デーとのこと。 そこで、先日読了した、岸田麗子さんの著書"父、岸田劉生”を思い出した。 誰もが教科書で目にした麗子像のモデル、ご本人が、娘の目から見た、父親像と家族の様子が、詳細に書かれている。 有名な絵でありながら、麗子さん自身が、どのような生き方をされたのか、母、子、娘、3代の女性像が、活き活きと行間から浮かびあがり、興味深かった。 48歳という人生でありながら、最後の講演で語られた、 「女性が、社会の中で、自身の生き方を充分に生かせる社会環境の必要性と、それには母となる女性自身が、子供たちに男女共生の意識を、育てることが、何より大切!」 と述べられている事に、新たな、麗子像を感じることができた本でした、

 

 

画家として、母として、そして、女性の社会的な活躍の場を、より男女共生な意識にしなければと、講演活動もされた、凛としたお人柄が、感じられる、素敵なポートレートです。ちなみに、お嬢さんの、夏子さんは藝大油絵科で学ばれ、画家としてご活躍されています。

麗子さんが、モデルをしている時に、よく話してくれた、印象に残っている父の言葉。 「お父さまはね、神様から、地上に、美を届けるために送られた天使なのだよ! お父さまは、天で、虹を描くお仕事をしていたんだ!だから、人間ではないのだよ。 ご飯も食べないし、オツージもしない。 その様に見せているだけなのだよ。」

麗子さん自身も画家として活動されたそうです。 それにしても素敵な方ですね!

父、劉生の絵のモデルをするため、学校が終わると、友達と遊ばず、家に急いで帰り、 父のモデルをすることが何よりの喜びだった麗子さん。 3歳ごろからモデルを始めた麗子さんも、16歳の時に、反抗期になり、モデルをやめたとのこと。劉生が寂しがったそうですが、こんなエピソードを知ると、より、麗子像が身近に感じますね。