中村紘子さんの著書に、こんなページがあります。
中央が、有名なショパンの手。
そして、上の鍵盤の配置は、
私の好きなラフマニノフの手の大きさを示すもの。
ドに人差し指
ミに中指
ソに薬指
ひとつ高いドに小指
そしてそれらの指を離さずに!
親指でひとつ高いミを押す
ことができたそうです
私の手はドからレがギリギリの小さい手。
小さい頃は、弾きたい曲を
指が届かないことで思ったように弾けず、苦しい思いをした事も。
でも開くのと柔軟性、工夫で、
ラフマニノフやリストなどの曲も
15分弾き続けられるようになりました。
そうして最近、40を目の前にして
指に疲労を感じるように。
昨年のコンサートでのラフマニノフ三曲の際には、親指の爪が幾度と割れ、次の日は、指だけがどうにかなってしまったようで驚いてしまいました。
つい最近、会議で
ドからのミまで届く友人が
「これでも舘野泉先生に貧弱な手だね〜と言われるのよ」と言って苦笑いしていました。
そんな彼女は、大学時代マムシ手だったそうで、一所懸命直したそうです。
私にとってこの小さな手は、
コンプレックスでもあり戦友です。
人それぞれコンプレックスを抱えながらもより良い音楽が生み出せるよう、指と手を作っていくのです。
私も生まれ変わったら絶対に大きい手を…なんて思わず(笑)
私の作ることのできる音楽を丁寧に追い求めていこうと思います。
とはいえ…
昨日のレッスンに来てくれた中3の生徒さんは、ミまで届きます
羨ましい!
彼女の課題は、和音を掴むことです。
一瞬で掴む
そして分散和音の配列でもハーモニーをとらえながら指を配置してから演奏することでよりなめらかな指運びを目指しています。
今、勉強している
ショパンのスケルツォ第二番
美しい作品です。
彼女も手と指はしっかりしていますが、
この曲で更に美しい音色作りを学んでいってほしいなと思います♪