もったいない | 夢の記憶

夢の記憶

歌うように

僕は幼い頃 食べ物の好き嫌いが とても激しかった

母は日々 苦心して 裏技を遣って

何とか 人参や 玉葱や ピーマン・・・(以下省略) 

 

食べさせようとしたが

僕は いつも いとも容易く かわしてしまっていた


そんな母を 見るに見かねて

ある日 祖母が 裏庭にある 小さな畑まで 僕を連れて行き

この野菜たちが どれだけの手をかけて 収穫できるのか

そして どれだけの人たちの手を経て 食卓に上るのか

わかりやすく 僕に話してくれた



勿体無い 勿体無い

それは 感謝の気持ちなのだと


僕に教えてくれたのは

いつも 朗らかで 穏やかな笑顔で

僕を見つめてくれていた

祖母だった


ありがとう おばあさん


今 部屋の電話のベルが 鳴ってる

ナンバーディスプレィが告げるのは


ふるさとの 市外局番

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もったいないばあさん音頭