あるところに、
緑のかぼちゃが売られていました。
かぼちゃには、夢がありました。
ハロウィンの日に、
素敵なランプになれたら・・・
家族の笑顔の真ん中にいれたら・・・
どんなに幸せだろうか。
そして今日はハロウィン。
仲間達はどんどんどんどん売れていきます。
でも・・・
緑のかぼちゃは売れません。
(まだお昼。きっとこれから、誰かがぼくを見つけてくれるはず。)
かぼちゃは信じていました。
夕方になりました。
(まだ夕方。きっとこれから、誰かが僕を見つけてくれるはず。)
でも・・・
「ふん、売れ残っちまった。
もったいないが、お前はゴミ箱行きだ。」
かぼちゃはお店の裏にポイッ
捨てられてしまいました。
しくしくしく・・・
かぼちゃは泣きました。
夜になり、だいぶ寒くなってきました。
でもかぼちゃはただ一人、
ぽつんとしていました。
・・・とそこへ、ねずみの親子がやって来ました。
そして・・・
ぱくぱくぱく・・・
かぼちゃを食べ始めてしまったのです。
「うえーんやっやめてよお。」
かぼちゃはまた、泣きました。
でも、あれ?
中身がくりぬかれたかぼちゃに、
灯りがともりました。
暖かい、あたたかい灯り。
ねずみのお父さんが、かぼちゃに言いました。
「いきなりクリヌイてしまってすまなかった。
だが・・・
今日はとても寒い。
ドブの中は少々冷えてね。
だから一冬だけ、
私たち家族の家になってくれないか?」
かぼちゃはまた、泣きました。
かぼちゃにともった灯りが、
暖かすぎたから。
家族の笑顔の真ん中に
いれるんだから。
