初体験。
なんという甘美な響き。
だけど、これは果たして甘美なのか・・・?
りか(愛人)さんのマンションで。
明かりは窓から差し込む外のライトだけ。
「今日からはるかを調教するからな」
タカシは家に入るなりすべての服を脱ぎ去る。
タカシのベットの上であたしは裸でタカシと向き合っていた。
「おれが今から言うことをお前は指ついて言うんだよ」
「な、なに?」
調教するって言われても全く心の準備ができていないあたし。
むしろオイオイ、みたいな。
「今日から調教よろしくお願いします、絶対服従しますってな」
「は?」
「それで舐めてもよろしいですか?って聞いて、失礼しますって咥えろ」
「・・・・」
「はい、は?」
「は、はい」
裸・正座・三つ指・台詞、挙句に「咥えろ」だって
いくら遊び(PLAY)と言えどですよ。
なんという屈辱。
ちっぽけながらもあたしにだってそこそこのプライドがある。
それを今目の前にいる男はズタぼろにしようとしている。
「お前のなプライドなんてぶっ壊してやるよ」
「・・・」
「早くしろよ」
「できないよ~はは」
「笑うな」
「・・・・」
あうあう。
もしや今こそ覚悟決めなきゃいけないときなのかも。
タカシを取るのかケンちゃんを取るのか。
2度チャレンジし、それでも心積もりができずに黙りこくってしまった。
覚悟。
その一言が重くのしかかる。
「いーよ、おれ待つから」
そう言われましても・・・あたしは確かにタカシと付き合うと決めた。
だけど調教は・・・
「おれははるかを幸せにするよ」
まっすぐな目で彼はそう言った。
あぁ、あたしはこの人の傍でもっと上を一緒に目指したい。
もっとイイ女になりたい。
興味?好奇心?
分からないけどこの人に賭けてみたいと思ってしまった。
正座、姿勢を整え大きく深呼吸。
三つ指をつく。
あたしはタカシの目を挑むように見つめる。
「これはあたしの仁義じゃけん。ウチは彼氏とは別れる。じゃけんあんたもウチを裏切るようなことはせんで。
さっきタカシはウチに幸せにするって言ったよなぁ?ウチは与えられるだけは嫌じゃ。
タカシもウチの傍におるんだったら幸せにしちゃるわ。」
深々と頭を下げながらあたしは何の迷いもなく言った。
「今夜から調教よろしくお願いいたします。絶対服従いたします。」
あたしからタカシの表情は見えない。
「よく言えました。それから?」
「舐めさせていただいてよろしいでしょうか」
「うん、いーよ。でもその前に」
タカシはあたしを引き寄せてキスをくれた。
「お前は絶対に幸せにしてやるからな、お前のその覚悟はおれがちゃんと引き受けてやるからな」
あたしは間違ってなかったと思えた瞬間だった。
「ほら」
舐めようとしたら
「言うことがあるだろ」
「あ、失礼いたします」
咥え始めると上から声が降ってくる。
「初めてだもんな、少しずつ覚えていこうな」
奥まで咥えて一生懸命舐めていると「はるか、咥えながら自分のいじりな」
もう恥ずかしくて死にそうだった。
「ちゃんと音を聞かせろ」
どうしてこんなことまで?頭に疑問がよぎる。
「ごめんなさい、もうこれ以上は・・・」
「いーよ、初めてにしてはよく頑張りました。じゃあその分しっかりかわいがってやるな」
軽々と脚を開かされてタカシはすんなり頭を間に入れてくる。
下からゆっくり舐め上げられて、あたしは「あっん」背中が反ってしまう。
タカシの舌が蠢き、溢れるのをすする。
音は部屋に響いているようにも感じられタカシは口の周りを光らせながら言う。
「もう口の中がお前でいっぱいなんだけど。飲んでも飲んでもまだ溢れてくるしお腹いっぱいだよ」
ニヤニヤしながら、なんてこいつってば変態なの!?
あまりに恥ずかしくて気持ちよすぎて、ぐちゃぐちゃでよく分からない。
もう息も切れ切れで目もウルウルしてきちゃう。
「俺のも舐めて」
「はい、失礼いたします」
頭の後ろで手を組んで、脚を広げて横になる。
焦らすように舐め始めるとタカシは眉間に皺を寄せて「んんっ」と喉を鳴らす。
あたしはスイッチオンモードに突入。
屈辱の数々がそうさせたのだ。
「あぁっ、んんっ、はぁっ・・・」
「・・・気持ちいい?」
「気持ちいい」
「気持ちいいです、でしょ?」
「気持ちいいです・・・」
ぱっと口を離してあたしはニヤリ笑い。
「もう疲れちゃった。止めちゃおっかなぁ」
「え・・・」
「続けて欲しい?」
「はい・・」
「じゃあちゃんとお願いして。あたしがしたようにね」
「で、でも」
少し悩むタカシに「いいよ、もう」
「す、すいません」
そう言うとタカシは正座した。
「姿勢が悪いよ」
「は、はい・・・あのなんて言ったらいいですか」
「はぁ~あたしに言わせておいて、そんなのも分からんのん?自分の頭で考えてよ」
「え~と・・・今日から調教よろしくお願いします。絶対服従させていただきます」
あたしはにこりと笑い「よくできました、じゃあたっぷり舐めてあげるね」
すかさずタカシを押し倒し根元まで咥えこむ。
「うわぁ・・・」
もうかわいくて仕方ない。
この姿をみんなに見せてあげたいくらいに。
起上位の体全身で咥えると、もっとかわいい顔が見たくていつもより頑張っちゃう。
合間合間に交わすキスが好き。
気持ちいいのに苦しそうな表情、たまらんわ。
でもこれも正常位になっちゃうと逆転しちゃう。
「ここが気持ちいいの?」とタカシ。
「気持ちいいです」とあたし。
お互いに従順で、お互いを調教。
ねぇ、これってまさに会うべくして会った二人なの?
そう思うのが片思いじゃなきゃいいのにな。