昨年までBS日テレで放送していた、『ぶらぶら美術館・博物館』という番組が、ある週で突然(私的には)終わっちゃったんですよね。
BSだからか、ずっと字幕がつかなかったんです。聴力の低下でトークが聴き取れなくなって録画が溜まり勝ちで…。
それが!やっと!字幕が付くようになって「やったー!」と嬉々としていたら、あっという間に終わっちゃうって…
日曜美術館(NHK)とかアカデミーナイト(TBS)とかプレミアの巣窟(フジテレビ)とか、美術展を紹介してる番組はまだまだありますけど、一番「この美術展(館)行きたいなぁ。」という気持ちにさせてくれて、良い指標になってくれたのは、『ぶらぶら美術館・博物館』だったんですよね〜。
年末、昨年いったん仕事をやめたリアともが時間が出来て、「モネ展行ってきた。」って話してまして。
「いいなぁ、私もなんか見に行きたいなぁ。」じゃあ何を見に…と思った瞬間頭が空白、何も思い浮かばなくて。
あ、ぶらぶら美術館終わっちゃってたんだ…と喪失感がだーっと
聞き取れないなりにずーっと毎週チェックはしてて、内容は頭に残ってたんですよね。
いや、話の出たモネ展でも、アカデミーナイトで見てたキュビズム展でもいいじゃんて話なんですけども。
今の気分としては、上野はちょっと遠い
そんなわけで。
都内美術館のサイトを検索していたら、汐留美術館でフランク・ロイド・ライト展が。
(美術館のサイトじゃないいや、こちらの方が雰囲気が伝わるないようだったから〜)
界隈の人はきっと、みんな大好き、フランク・ロイド・ライト
キャリアのスタート、故郷の風景などから始まり、フランク・ロイド・ライトの建築の発展を、影響を受けた世界各地の遺跡や文化なども紹介しながら、模型や図面を豊富に展示して解き明かして行く展覧会でした。
フランク・ロイド・ライトって、教育の場とか、大人になってからの学びや修養の場作りに、たくさん関わっているんですね。
なんか初めて「あ、建築って思想なんだ」と理解した気がします。
あのですね、三十年ほど前のこと、私、乗馬クラブでバイトしてましてですね、そこに、お父さんが建築家だという中学生のお嬢さんが会員さんで通ってらしたんです。
でその乗馬クラブのオーナーってのがその都市では大手の建設会社の経営者でもありましてですね、私「あ、(そのお嬢さんの)お父さまとオーナーと同業…?」って呟いたら、たぶん学生時代には勉強ができる女子であったであろう中年の女性インストラクターさんが「ちっがーう!!」と。
具体的にどんな言葉を使われたか忘れちゃったんですが、『職種としてのインテリ度が違う』みたいなことを言ってたんです。
「あー、ね。」ってその時も思ったんですが、三十年経って、やっとわかったかも
ちなみに乗馬クラブのオーナーも、本業の会社については私はまるで知りませんでしたが、出身大学からしても、競技者としての人馬を育てていた戦略から見ても(オリンピック選手を複数出している!)、大変頭の良い人だったのは間違いないんですけどね。
そもそも、建築と建設って、構造物を作るというイベントの中の頭の部分と作業の部分だし、「くらべる」のも変か…。
あ、で、美術展なんですけども。帝国ホテル二代目本館といい、自由学園明日館といい、テレビで繰り返し語られる、建築家の持つ建築物への眼差しのあたたかさ(?)みたいなものについての解説に「ふーん…。」と思っていたものがですね。
フランク・ロイド・ライトという人に影響を与えたもの=故郷とか、異国の建築や遺跡…その奥には各々の宗教への理解と畏敬があったでしょう、それと人生と、アウトプットとしての作品群を眺めているうちに、そこに、環境と人間の関係や人の育ちなどについての壮大な理解と願いが、ダイナミックに開花しているのが、ワ〜っと入ってきたんです。
何言ってるのかわかりませんね、すいません。
汐留美術館、日比谷からはまあまあ徒歩圏なんですね。
フランク・ロイド・ライト展は大人1名1200円でした。
観劇の前後など、お時間に余裕があったら、どうぞ