そっと、扉を開けると菜奈美は、

部屋の中を伺うようにテーブルやソファーの辺りを見て、

先にベッドに入り、首だけ起こしてこっちを見ている孝志と目が合い、

草原に住んでいる小動物が、その草原にすっくと立って、天敵がいないか見張っている様を、

想像させるような、愛くるしい表情、

菜奈美はきちんと畳んだ自分の衣服を、簀巻きのようにして置いてある孝志の衣服の隣に置いて、

その衣服の上に畳んで置いていたバスタオルだけを取り、

孝志が空けているベッドの左側に歩み寄り、バスタオルを枕元に置いて、

孝志の隣の掛け布団を少しめくり、足を掛け布団の中に入れ、

孝志の隣に肩を並べるように寝ると、

掛け布団を自分の体にかけた、

すると孝志が菜奈美に寝返り、左腕の肘を突いて、頭をその左手で支えて、菜奈美の横顔を見ている、

菜奈美は言葉もなくじっと見詰める孝志に視線を合わせて、

孝志が何も言わないから、問いかけた、

「こうなるって分かってた?」

すると孝志は、菜奈美から視線を落として答えた、

「分かるはずないよ、でも菜奈美とずっと一緒にいたい」

おふざけが大好きな孝志が、思い詰めるような表情でそう言う、

菜奈美は、そんな孝志の少し硬い表情を見て、安心感を感じて見つめ返す、

そして、孝志の前戯が始まった、

髪の毛を撫で、柔らかなフェザータッチでおでこや鼻筋を撫で、

掛け布団を少しずらしてから耳や首、

そして唇に触れると、

孝志は優しい眼差しで問いかけて来た、

「キスしても、いい?」

孝志の吐息の様な声、

菜奈美は気分が乗って来ている自覚があり、頷くと、

孝志は優しく唇同士を触れさせ、

そして離れたかと思うと再び、

深く菜奈美の中に入って来た、

息が続かないほど長い時間、孝志は菜奈美の唇や舌を、

顔の角度を変えながら、いろんなふうに、

菜奈美は、徐々にます激しい感触に、大人になる手応えを感じていると、

孝志の手が菜奈美の胸を探す様に下腹部から少しずつ這い上がってくる感覚を覚え、

思わず身をすくめる様に反応する自分の体に、

孝志に思いのままに操られていると感じ、自分の身を委ねる事に恥ずかしさや躊躇するどころか、

孝志の指先に集中してしまった、

やがて、孝志の指先は部屋着の内側に入り込み、

菜奈美の胸とその先に触れ始めた、

刺激に耐えるため、息を止めて我慢していると苦しくなり、菜奈美は小さく切ない吐息をつく、

部屋着の前合わせの紐を解くと孝志は、そっと胸をはだけさせると、

菜奈美は恥ずかしくて腕で胸を隠す、

孝志はその腕を優しく撫でながら、菜奈美を見つめてくる、

そして孝志は見つめ返す菜奈美の瞳を見ながら、菜奈美のその腕をゆっくり胸の外に動かす、

菜奈美も抵抗するつもりはない、

孝志は少しベッドの下に体をずらし、菜奈美の胸を自分の唇で刺激し始めた、

孝志に触られて体がそれに反応し、菜奈美はその刺激を受け止めるのが精一杯だったがやがて、

もっと刺激して欲しいと思い、

その思いが吐息を乱す、

そして孝志の手は菜奈美の下半身に下って行く、

孝志は唇と舌で胸を愛撫しながら、

手のひらで、菜奈美の足を開かせて、大事な部分を触り始めた、

異質な感じの中に粘液が触れるヌルヌルとした触感があり、それは刺激と変貌する、

菜奈美も好奇心で自分のものを触った事くらいある、

でも孝志も器用に触ってくる、

孝志の指先に身を預けていると、

孝志が問いかけて来た、

「気持ちいい?」

菜奈美はそっと目を開いて、孝志を見て、

躊躇も恥じらいもなく素直に答えた、

「気持ちいい」

すると孝志は乱れた掛け布団をそっとめくり、乱れた部屋着を菜奈美に脱がせて、

自分も部屋着を脱いだ

裸の二人、菜奈美は思わず孝志のそれを盗み見すると硬くなっていて、孝志の体の動きに合わせてしなる様に揺れているのが見えて、

自分と同じ様に孝志も興奮している事を確認した、

そして孝志は菜奈美の下半身に移動して、本格的に菜奈美の下半身を攻め始めた。


つづく。