王妃様の居所で
ウンスや子供達は
王家ご一家の歓迎を受けた
誠にめでたい
こうして祝いの席を
共に過ごせるのじゃからのぅ
王妃様は出会った頃と
変わらない
人を惹きつける美貌で
ウンスに微笑んだ
お立場上
いくら祝いの席とはいえ
チェ家の宴に気軽に
参加するわけにもいかず
少なからず
寂しい思いをされていたのかも
しれない・・・
それは王子様達も同じようで
普段はおとなしいお二人も
弾んだ表情を見せていた
少し見ぬまに
大きゅうなられて・・・
他所様の子供の成長は
早いというが本当じゃな
三男坊のゴンの頭を
撫でながら
王妃様はおっしゃられた
ゴンはいささか緊張の面持ちで
王妃様にご挨拶
チェ・ゴンにございます
王妃様に
お目にかかれてこうえいです
おお なんと賢い・・・
姉様の教えが行き届いて
いるのでしょう
皆 いい子に育って・・・
チェ最高尚宮も鼻が高かろう?
王妃様主催の宴に
出席するため
大妃様とともに居所を訪れた
チェ・ギョンウォンに
幾分のからかい口調で尋ねると
王妃様はまた楽しそうに微笑んだ
そんな姿の妻を王様は
目尻を下げてじっと見つめている
王様の顔に出ていますよ
王妃様のことが好きで好きで
仕方ないって・・・うふふ
ぼそりとウンスが呟くと
王妃様は頬を染め
姉様達ほどではありませぬと
反論した
それからは
子供達も交えて
和やかな宴が続いた
王家の用意したご馳走は
どれもこれも
めずらしいものばかり
特に子羊の焼き物に
子供達は歓喜の声をあげた
もちろんウンスも久しぶりに
脂ののった肉に大満足
西洋から取り寄せたビスケットや
南の島の柑橘類 ぶどう酒
色とりどりのナムル
料理は一人一人の膳ではなく
円卓を囲んで大皿から取り分ける
天界式
顔を見合わせることで
よりおしゃべりに花が咲き
笑いが溢れる
三つ子の誕生日を祝って
乾杯が繰り返され
実に楽しい時間だった
一臣下と王家との
このような親密な付き合い方は
体面上も慣例でも
本来はあまり
よろしくないことだろう
だが
王様とチェヨン
王妃様とウンスの
絆の深さを思えば
眉をひそめる者は
王宮には誰もいなかった
ユニョンの隣には
ウ王子が座っていた
ユニョン嬢
息災であったか?
どうしているかなと
案じていたのだ
ちょっとばかり
大人っぽい言い方で
ウ王子は聞いた
控えめで礼儀正しく
王家の後継という立場でも
押し付けがましいところが
まるでない
ウ王子はユニョンのことを
たいそう気遣ってくれた
もしイサに
出会っていなければ・・・
もしかして彼とは
通じるものがあったのかも
・・・と
ユニョンは密かに思った
昔出会った懐かしい顔に
どこか面影がにているウ王子
けれどもそれを
本人に言うつもりはない
ウ王子が自分のことを
好いていてくれることに
感づいているけれど
気がつかないふりを通そうと
ユニョンは思った
だって
イサよりもウ王子のことを
好きになれるとは
思えなかったから・・・
髪飾り 綺麗だな
ウ王子が真珠玉に
触れようとしたのを
さっとかわして
ユニョンは答えた
ええ
イサに選んでもらったの
ステキでしょう?
ああ あの若先生が
それを・・・
寂しそうな複雑な表情で
ウ王子はやや間をあけてから
ユニョンに言った
実は余もそなたに
誕生の祝いの品として
用意したものがある
もらってくれぬか?
ウ王子ははおずおずと
チュモニ(巾着)を
差し出した
その中には椿の花が美しく
彫り込まれ珊瑚の腕輪が入っていた
あまりの出来栄えにユニョンは
その花模様を見つめている
トンペク(冬柏)だ
厳しく寒い冬に咲く
鮮やかな花の色が
どこか
そなたに似ているような
気がして・・・
ユニョンに?
本当にステキ
でもいいのかなぁ?
もらってしまって・・・
高価な品のようだし・・・
お返しした方がいいだろうか
と逡巡していたユニョンは
王子様のなんとも不安そうな
表情を見て
その気持ちを拒否するのが
忍びなく
とっさに受け取ることにした
ありがとうございます
大事にします!
そうか
それは良かった
突き返されるかと
ヒヤヒヤしたぞ
王子様は
ようやく安堵の表情を見せ
ユニョンに微笑んだ
おお そろそろ
風灯(ランタン)を上げる時刻
庭園に参りましょうぞ
二人の様子を
微笑ましく見ていた王妃様が
ゆっくりと声をあげる
庭園に移動すると
すでに民たちが上げた風灯が
無数に夜空に舞い上がって
キラキラと輝いていた
綺麗・・・
ウンスは空を見上げて呟く
民たちの願い事や祈りを乗せ
高く飛んでいく灯は
この国の希望の光に見える
オンマ
ぼくたちもやっていいの?
ええ もちろんよ
あそこの武閣氏のお姉さんに
紙をもらって願いを書いて
飛ばしましょう
家内安全
無病息災
飛躍の年
安寧
希望
元気
愛
チェ家の家族七人
それぞれが書いた紙が
風灯に貼られ
火が灯された・・・
ハナ トゥル セッ〜!
(イチ ニッ サン)
子供達の掛け声とともに
手から離れた風灯が
空へ空へと昇って行く
希望の光を
灯しながら・・・
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『今日よりも明日もっと』
新年に希望の光を
皆が笑顔の一年で
ありますように・・・
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ヨンマルリョンシ(年末年始)の
チェ家の様子を
お届けいたしました
お話はこの流れのまま
연말련시の冠を外して
本編を
引き続きお届けいたします
三つ子も七歳となり
随分と大きくなりました〜
そして サン ゴン
漢字の練習をした甲斐が
あったねぇ
お空に
みんなの書いた文字が
浮かんでいますよ〜
チェ家の一年が
今年も安寧でありますように
今日から三連休
天候が荒れるようなところも
あるようですので
どうぞ皆様
安寧にお過ごしくださいませ
またおつきあいくださいませ