韓国語の語順は日本語と同じだ。

主語があって動詞があり、修飾語となる。これが英語になるとそのままになってしまうことがある。完璧に間違った英語なのだが、すぐに理解できる。これが日韓のつながりになる。

 

たとえば、明日私はソウルにいる、というのを Tomorow I am Seoul  という。

英語を母国語とする人達は大笑いするが、日韓両国の人は違う。

これで我々は意思が通じてしまうのだ。

つい Yes tomorrow you are Seoul と答えてしまったりする。

 

こういう「英語」で話していると 我々でしか通じないなあ という言葉で話せるようになるので不思議だ。

こうやって 方言ができてきたのだろう

 

Long time no see you もハワイだかどこかでできた英語だと聞く。中国製の英語だというのもどこかで聞いた。

No woman no cry もカリビアンの英語だそうだ。

 

さらに韓国だと、アルファベットの読み方が違うので、「韓国訛り」の英語になる。例えば「クックル」とは Google のこと、「コピー」は別のところでも記したが coffee のこと、などなど様々な「方言」があり、これらを一通り頭に入れておかないと会話が成立しない。

TOEFLという英語運用能力検定の狙いは、こういった日本や韓国の「英語」方言を峻別するためのものだという。

LとRの違いのような日本の中学生でも間違える問題や、FやPやBを間違える韓国人相手の問題が出されるわけだ。

 

 

ハングルという表音文字がある。

近年、といっても30年くらい前に韓国は漢字教育を縮小し、ハングル表記を中心にした。

だから若い人は漢字は読めない。また町中探しても漢字表記はまず見当たらない。ソウルや釜山などの観光地を除き、駅名なども漢字で書かれていない。ハングルのみだ。アルファベットも表記されていない。

 

したがって、現在の韓国の文献はハングルのみで書かれている。

しかし、研究室の本の多くは、古い本が多くあるので、漢字が多く使われており、これらはいずれ誰も読まなくなると韓国の老研究者達は嘆いている。

近代史に関する知識が韓国学生に低いのは、こんなところから来ているのかもしれない。

 

日本も、戦後間も無く、教育改革がなされたとき、日本語をすべてローマ字表記にしようという運動があった。その先鞭はベトナムがつけた。ベトナムは本来漢字文化圏であった。ベトナムとは漢字で「越南」と書いた。漢民族の南側に超えた国、という意味なのだろう。今ではベトナム人は漢字を完全に忘れている。

 

 

韓国で外国料理を味わうことは極めて困難だ。ソウルやプサンなどの繁華街では違うだろうが、私のいた大都市ではないところではまず無理だ。が、それが極めて少しずつ外国料理が食せるようになりつつある。

 

これが面白い。

イタリアンでも、チャイニーズでもそうだがなにを食べてもキムチの風味がするのだ。

パスタと思い、なんのパスタかと思い、口に入れるとキムチの香りがする。メニューにはイタリアンらしい名前は一応はついているのだが。

中華も同じで、一応中華らしい名前のついたものを頼んでも、コリアン風味の味付けになっている。こっちはキムチ風味、というよりも辛さがまさっている。韓国料理の辛さだ。

 

料理も言語と同じ道を辿る。

この不思議なパスタ、どなたか日本で開業されては如何なものだろうか。