あっという間の2月。

細切れの時間しか取れなくて、なかなかじっくり本が読めませんでした。

ミステリーとか読みたいのですが、じっくり腰を据えて読む時間が取れないので、

どうしても軽めの話を好んでしまいます。

冊数5冊ほど。

積読が溜まっていく一方なので、消化したいです。

純喫茶トルンカ しあわせの香り 〈新装版〉 (徳間文庫)純喫茶トルンカ しあわせの香り 〈新装版〉 (徳間文庫)感想
シリーズ第二弾。谷中商店街にある純喫茶を舞台にした連作短篇集。千代子おばあちゃん、雫の幼馴染の浩太と格言ばかり言う絢子の三人が今回は主役。 マスターの淹れるコーヒーはもちろんだけど、この純喫茶という古くて懐かしくて、安心できる場所を愛してやまない人たちの不器用さが本当に温かい。 マスターや常連さんが解決してくれたりするわけではなくて、自分で一歩前進していくのがいいなと思う。 こういう喫茶店にすごく憧れるし、一度はこの谷中という場所を訪れてみたい気がする。
読了日:02月05日 著者:八木沢里志


夕闇通り商店街 たそがれ夕便局 (ポプラ文庫 く 7-2)夕闇通り商店街 たそがれ夕便局 (ポプラ文庫 く 7-2)感想
シリーズ二作目。あやかしたちが営む商店街。今回は郵便局が舞台の六編からなる連続短篇集。 過去・現在・未来に伝えたい想いを鏡文字で手紙に書くと鏡の付喪神の水月が届けてくれる。 どの話も温かくてじんとしたけれど、四章の結末が一番驚いて、一番共感出来た。 水月が生まれた理由や前作の孤月も出てきてくれて嬉しい。このシリーズ好きなので、ずっと続くと良いな。
読了日:02月09日 著者:栗栖 ひよ子


DRY (光文社文庫 は 35-4)DRY (光文社文庫 は 35-4)感想
離婚後困窮した藍は、生活力のない祖母と母が暮らす実家に戻る。そこで介護をしながら暮らす隣家の美代子の助けを借りたことで彼女の秘密を知る犯罪小説。 先が気になって、あっという間に読んでしまった。読んだ後に読んでしまったことを後悔してしまうくらいグロいシーンがあったのに、読むのが辞められない、戻れない感じが藍の気持ちにリンクしているような気がした。 貧困、介護、孤独。 見たくないし、考えたくもないことだけれど、その現実を突きつけられた気がした。
読了日:02月12日 著者:原田ひ香


さいはての家 (集英社文庫)さいはての家 (集英社文庫)感想
郊外の古い借家を舞台にした訳ありの人たちの五編からなる連作短篇集。 初読み作家さんだけど、読みやすかった。なんだか文学的な作品な感じがした。 傷つきながらも庭のあるこの家で一時的に安息を得て、再び旅立つ。どれも重い話のようで最後は希望が見えるのが良かった。特に最後の話は読んでいて辛くなった。この追い詰められる感じがリアル。でも逃げることは間違ってないし、そのことをこの家が受け入れてくれる。そんな優しさもある物語だった。
読了日:02月21日 著者:彩瀬 まる


麦本三歩の好きなもの 第二集 (幻冬舎文庫 す 20-2)麦本三歩の好きなもの 第二集 (幻冬舎文庫 す 20-2)感想
シリーズ二作目。三歩の好きなものという章立てがありつつ、相変わらずマイペースな、でも案外鋭い日常が淡々と描かれている。 不思議で独特な世界観だけど、どんどん引き込まれてしまうのが三歩の魅力。 少しずつ成長していく三歩が段々と愛しくなってくる。
読了日:02月26日 著者:住野 よる