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5月の読書記録は読書メーターでまとめてみました!

11冊読みました。

初めての作家さんや久しぶりに読む作家さんもいて、新鮮な気持ちで読めました。

今月もたくさん読めるといいな。

うつくしが丘の不幸の家 (創元文芸文庫 LA-ま 1-1)うつくしが丘の不幸の家 (創元文芸文庫 LA-ま 1-1)感想
新興住宅地に建つ築21年の一軒家を購入した美保理と譲は、近所の住民からこの家が不幸の家と呼ばれていると聞かされる。 果たして本当に不幸な家なのか、五つの家族の物語が過去に遡る形で綴られる連作短編集。 どの家族も前向きにこの家から巣立つ心温まる家族小説だった。自分の幸せは自分で決める。他人にとやかく言われる筋合いなんてないよね。 個人的には三話目が好き。
読了日:05月01日 著者:町田 そのこ


常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)感想
原田マハさんのアート作品は初めて読んだのだけど、凄く上質な映画を観ているような気分だった。原田さん自身が美術館で働いていたことを知らなかったので、こんなにも一枚の絵に様々な言葉があるのだと知りました。言葉だけで絵を表現できるのって凄い。それだけで想像出来た。 最後の「道」が良かった。 美術館に行きたくなった。絵と向き合ってみたくなりました。
読了日:05月04日 著者:原田マハ


キネマトグラフィカ (創元文芸文庫 LA ふ 1-1)キネマトグラフィカ (創元文芸文庫 LA ふ 1-1)感想
平成元年に映画会社に入社した男女六人の群像劇。 映画業界のことは何も知らないけれど、この時代のことは中学生くらいだったのでわかる。女性に対するセクハラもこの時代は酷かったと子供心に思う。 特に咲子の気持ちがわかりすぎて、今も社会は、まだまだ女性には厳しいよと思いながら読み進めました。 それでも、この時代にこういう先輩たちがいたから、今の私たちがあるんだよなあと思った。 今の苦しみや悲しみも決して無駄にはならないと信じて、未来に向かう力をもらった気がした。
読了日:05月08日 著者:古内 一絵


ただいま、お酒は出せません! (集英社文庫)ただいま、お酒は出せません! (集英社文庫)感想
コロナ禍の飲食店の奮闘を描いた作品。これは今読むべき本だと思う。コロナ禍の飲食店の様子が手に取るようにわかって、一気に読んでしまった。 不要不急ってなんなんだろうと考えて、答えが出ないままの今だけど、人と接することって不要なことじゃない。どんな社会になろうとも人と接しないことなんてあり得ない。一人は気楽だけど、それは自由に選択できるからこその気楽さであって、ずっと孤独で生活できない。主人公の六花が凄く人間味があるので、一緒に不安になったり考えたり、凄く共感した。
読了日:05月11日 著者:長月 天音


ただいま神様当番ただいま神様当番感想
ファンタジーのような内容なのに、妙に説得力のある物語に引き込まれてしまった。 五人それぞれを応援したり、共感したりしながら最後まで楽しく読めた。本当に大切なことって自分自身で気付くしかないし、自分自身の中にあるんだよね。 出てくる神様が可愛くて、自分の所にも来ないかなと思ってしまいました。 連作短編集になっているので、登場人物が繋がっていたり、前に出てきた人が最後出てきたり、誰もが物語の中で主役になったり、脇役になったり、そういう物語の繋がりも青山さんの作品の魅力で好き。
読了日:05月15日 著者:青山 美智子


アカペラ (新潮文庫)アカペラ (新潮文庫)感想
三話からなる中編小説。中編小説はあまり読まないのだけど、この長さがどれも良かった。 どの話もぶっ飛んだ人のような、でもどこにでもいそうな、共感できるギリギリのラインの常識さもある、そんな感じだった。 後書きを読んだら、この時期の前後に病気発症と療養中だったことを知って、私の大好きなあのエッセイの時だったんだと納得した。 その復帰作品だったからかな、二作品目の雰囲気が良かった。
読了日:05月17日 著者:山本 文緒

 


死にゆく者の祈り (新潮文庫)死にゆく者の祈り (新潮文庫)感想
冤罪がテーマであるので、真犯人は誰だろうと気になって、あっという間に読んでしまった。 教誨師と刑事という組み合わせが面白かったし、途中で出てくる仏教の話が新鮮でした。 教誨師である顕真の人間らしい葛藤や弱さに自分も物語に中にすんなり入っていける要素だったと思うし、何より死刑というタイムリミットがあったので、ドキドキしながら一緒に、真犯人を追う気持ちになった。最後の最後でやはりどんでん返しがあったので、やられたという感じでした。中山七里作品ではいつも騙されてしまうけれど、それがやみつきになってしまう。
読了日:05月18日 著者:中山 七里

 


闘う君の唄を (朝日文庫)闘う君の唄を (朝日文庫)感想
幼稚園の先生が主人公のお仕事小説なのかなと思いきや、そこは中山七里。途中からミステリー要素満載で一気に読めた。 前半までは、モンスターペアレントにイライラしたり主人公の痛快な行動に共感したりしたけど、後半は事件の真相と絡めながらハラハラした。 手のひら返しがテーマだったのかな。
読了日:05月21日 著者:中山七里

 


今宵も喫茶ドードーのキッチンで。 (双葉文庫)今宵も喫茶ドードーのキッチンで。 (双葉文庫)感想
森のような場所にある喫茶店を舞台に、訪れる人がほんの少しだけ癒される五つからなる連作短編集。とっても優しい気持ちになれる物語ばかりで読み終わったあと、凄くホッとした。 コロナ禍の殺伐とした空気や変わっていく日常に対する気持ちの在り方など、まさに今思っていることや現在進行形のことなので、ものすごく共感できたし、なんというか今読めてよかった。ちょっとずつ話が繋がっているのもいいし、出てくるメニューがどれも美味しいそう。 この本は雨の日とか夜とか、ゆっくり家の中で大切に読むのが個人的にはいいなあと思う。
読了日:05月24日 著者:標野 凪

 


消えた断章 (光文社文庫)消えた断章 (光文社文庫)感想
続編だと知らずに読んだけど、問題なく読めた。 10年前に起きた2つの誘拐事件がどう絡むか気になりページをめくる手が止まらなかった。誘拐された本人から相談されることから始まるのも新鮮だった。 主人公が推理作家志望の大学生っていうのも親しみやすい感じ。 ちょっと動機が共感できないので、途中でイライラしちゃうかも。最後まで読めばなるほどなって感じた。
読了日:05月26日 著者:深木 章子

 


タカラモノ (双葉文庫)タカラモノ (双葉文庫)感想
自由すぎる母親に振り回される子供の話かなと思いきや、全然違った。子供に対する愛情が大きくて、子供がその愛情をちゃんと受け取って成長していく。ママの言葉がいちいち刺さる。一人の女性として失敗したりしながらもたくましく生きているからこそ、娘もひねくれずにいれたのかなあ。
読了日:05月29日 著者:和田 裕美