中国の古諺に
一時を幸せになりたいなら酒を飲みなさい。
三日間幸せになりたいなら結婚しなさい。
1週間幸せになりたいなら牛を飼いなさい。
一生幸せになりたいなら釣りを覚えなさい!
って事で、一生楽しみたいから釣りしてます。
言い換えれば、釣りしたいから生きてます。
・・・ちょっと大袈裟だな・・・・・・・
まぁ、深く考えるまでもなく、楽しいんですよ、釣りは。
ということで、春の味覚、イカの王様、アオリイカを釣りに神奈川の三崎港へ。
昨今のエギングブームで、堤防にはズラーって感じでエギンガー。
闇夜に響き渡る
ビュッ!
というロッドが空を斬る音。
それが一晩中続くわけです。
でも、「乗った!!」って声は一向に聞こえて来ないんですね。
僕も同様に、空しく空を斬るわけです。
陽が昇り、関東地方では久しぶりの青空が僕を優しく包み込むもんだから、
そりゃ、寝ますよ。
堤防でも寝ますよ。
どこでも寝られる人が本当の自由人。
そんなこんなで、目を醒ますと、大勢いたアングラー達が姿を消し、
地元のジイサンバアサンと入れ替わってるぢゃあないですか。
こっちの方がのどかでいいなぁ。なんて思いながら
釣れる気0%の殺気ゼロの僕のシャクリが止められた。
グッ
まぁ、よくある根がかりってやつです。
お財布にも地球にも優しくないので、やりたかないんだけど、
釣りっていうものが針を糸で引っ張っている以上、避けられない状態なわけです。
数回
ビュ!ビュビュ!
ってシャクって取れないと、
エギよさらば!!
って哀悼の表情でラインを引っ張って切ろうとしたんだけど、
グムム
って少し動くから、
ははぁん、海草だな。ってことで、海草の根っこからブチ抜き作戦に変更して、
海草相手に綱引きするわけです。
ムムム
ムムムム
ムーーーーー
グニャリ
スポン!
海面に現れたのは、海草ではなくタコ。
マダコです。
ヨーロッパではデビルフィッシュと嫌われているだけあって、けっこう怖い顔です。
同じ軟体生物のイカは、透き通る身体と、クリッとしたまん丸おめめで、カワユイんだけど、
タコは、
赤と黒の斑模様、
羊のように横につぶれた黒目
想像以上の力で手に吸い付く吸盤のビッシリ生えた10本の腕。
まぁ、デビルですよ。
イイダコなら釣ったことあったけど、マダコは初めて。
「キャー!」
って声出したかったけど、一人だし、ジジババが回りにいるから、
ウォッ!
って、男らしく恐怖心を押さえ込んでやりましたよ。
んで、
見た目が悪いヤツは案外美味い
ていう釣りの法則通り、タコってすごく美味しいんですね。
残念ながら、タコの〆方が分からなかったので、生きたままクーラーボックスに入れて、
急いで帰宅。(急いでも2時間半の長い道のり。クルマ欲しいなぁ・・・)
「あら、タコじゃないの」という、そっけない反応の嫁に対し、
好奇心の塊である1歳の娘が、全身でタコに興味を示す。
子供っていいよね。出来ることなら俺も子供に戻りたいよ・・・
そんな娘と2人で、表面のヌルを取るためにタコを塩で揉む。
ギリギリ生きている状態のタコが、力なく墨を吐く・・・
どういうわけだか、魚介類を殺す(食べるため)ことに躊躇がない。
これが、ネズミサイズであっても、スズメサイズであっても、
鳥獣だと、そうはいかないだろうけど、
なぜか、魚介類はOK。
まぁ、DNA的に遠いから、魚介類の死が、死として認識しにくいんだろうね。
哺乳類→鳥類→爬虫類→魚類→虫
って具合に、死が他人事になるから、殺すのも死体を見るのも抵抗があるんだろうね。
ということで、タコさんの命をありがたく頂きます。
10本もある足の、2本は刺身で頂く。
いくら噛んでも噛み切れない弾力と、あふれ出る旨味!!
こりゃ、地元のジジババがタコを専門で狙うわけだ。
さぞかしアオリイカも美味いんだろう。絶対釣ってやる・・・
腕をツマミ食いされた瀕死のタコさんを熱湯に入れると、
よく見かけるポーズをとって逝ってしまいました。
茹でると、旨味が増すんですね。
いやぁ、釣りたてのタコって美味いなぁ。
どれくらい美味しいかというと、
これくらい美味しいです。
そうそう、なんで娘が裸なのかというと、
『ノーパン健康法』ってのがあるでしょ?
あれの発展系の『全裸健康法』を実践してるんです。
上半身だけじゃなくて、全裸です。
本人も上機嫌で
「ハダカ!ハダカ!」って大喜びです。
外出と寝る時は服を着るんだけど、嫌がるんだよね。
そりゃ気持ちいいだろうね。
でもね、大きくなったら止めるんだよ・・・
夏はタコ釣りのシーズンなので、大物を狙いたいと思います。
その前にアオリイカだな・・・
今週末行きたいなぁ・・・