2012年6月1日
検査の結果、左足に血栓があることが判明。
昨日31日から血液サラサラの点滴を5月31日から24時間打つ。
ずっと点滴をしているので、トイレに行くのも点滴と一緒に動かないといけないなんて、すごく不便だし、寝返りが打てない。
朝の検温で38度。14時から手術なのに、「これでは手術は延期ですね」と先生が言う。
1週間延期になれば、それだけ復帰も遅れるし・・・。絶対いや!
抗生剤でお昼までに熱を下げるから今日手術をしてほしいとわがままを先生に言ってしまった。
お昼に検温しても、37.6度から下がらない。
「やっぱり、延期します」と先生が言いに来た。
なんか悔しいやら、悲しいやらで、布団をかぶって泣いていたら、看護師さんが来て「悔しいよね。つらいね~。でも大丈夫、大丈夫。絶対良くなるからね。」と慰めてくれた。それが今度はありがたくて、嬉しくて泣いてしまった。なんて素敵な看護師さんなんだろう。
体が弱ると心も弱ってしまうみたいだ。
手術のために、会社を休んだ旦那さんにもお姉ちゃんにも申し訳なくて、気持は落ち込むばかり。
2012年6月5日
高熱になったら、抗生剤投与で解熱しての繰り返しだったが、昨日から熱は36.8度。
この調子だと6日に延期した手術が出来るとのことなので、予定通り手術準備となった。
毛剃り、お臍掃除をされて、少しずつ手術への不安が出てきた。
麻酔の先生が来られて、全身麻酔を行う説明があり、本来なら硬膜外麻酔をするところだが、私の場合は血液サラサラの注射をしているので、出来ないとのこと。
その代わり点滴で対応するということだった。
毎日点滴のない日がなくて辛い。3日しか針が使用できないので、新たに点滴用の針を刺すのだが、これがなかなか痛いし大変。看護師さんも得手不得手だあるらしく、不得手の看護師さんになったら最悪・・・。
祈るような気持ちで点滴の針を刺す看護師さんを見守るばかり。
2012年6月6日
今日は手術の日。浣腸も初めての経験だし、手術前が一番ドキドキするかも。
手術室へのエレベーターに乗っても、何を話していいのかわからない。
「頑張ってね」「うん、大丈夫。頑張る」頑張るのは先生や看護師さん達なんだが、私も旦那さんもお姉ちゃんも緊張している。
手術室の前で別れて、一人で歩いて手術台に乗る。
麻酔をかけられ、気が付いたら病室のベッドの上だった。
その時点でお腹が痛くて痛くて。「痛い、お腹が痛い」と酸素マスクをしているのに訴えたら、「今から痛みどめを用意しますから」と看護師に言われて、痛いこともあり腹が立ってしまった。
「それくらい準備しといてよ」と小声で文句を言いながら、痛みが引いていくと同時に寝てしまった。
うとうとすると看護師さんがチェックしに来て、痛くなると手元のスイッチを押すと痛みどめの液剤が点滴と一緒に流れてくるらしい。
かなり短い時間の手術だった。結局・・・
開腹したら、右卵巣が10cmくらいに大きくなっていて、なおかつ壊疽しており、まわりにも癌の細胞が浮遊してちらばっているので、結局、右卵巣の切除しかできなかったそうだ。
その際に、胃の下の大網部分(横隔膜の近く)を触ったら、ザラザラしているのでここにも癌がしっかりあることを確認し、検査するだけで手術を終えたそうだ。
これは想定内だったので、予定通り抗がん剤治療を3クールして、残りの子宮、左卵巣、リンパ節を切除して、また3クールの抗がん剤治療という治療計画は説明されていた。
でもでも、この手術で治ると信じたかった。思うようにはいかないね。
2012年6月7日
痛いから痛みどめスイッチを押していたら、いくら押しても痛みが引かない。
ナースコールを押して、痛みが引かないことを訴えると、痛みどめの液剤はもうカラッポとのこと。
ロキソニンとかの痛みどめをお願いしても、6時間は空けないとダメだと言われ、痛みを耐えることに。
でもなかなか耐えれないので、筋肉注射を腕にすることに。
これが痛い痛い。お腹が痛いのか腕が痛いのか。今後二度と腕にはしないぞと固く誓った。それくらい痛かった。次に、お腹に筋肉注射をした。
案外お腹の方が痛くない。これからは絶対お腹にしてもらおう。
横向きになったり、足曲げをしないといけないのだが、なかなか痛くて思うように動けない。
腹筋ってこんなにいろんな動きにつかうのか~と改めて体の不思議さに感動する。
看護師さんが来ては「ガス出た?」と聞くがなかなか出ない。
看護師さんが熱いタオルで体を拭いてくれ、きれいなパジャマに着替えさせてくれた。
ありがたい、本当に気持ちがいい。
お姉ちゃんが来てずっとついていてくれるので、なんとか起きていようと思うのだが、眠くて眠くて起きていられない。
2012年6月8日
痛みがひかない。
流動食~5部粥が出ても食欲がない。
動けと言われても痛くて動けない。
2012年6月9日
先生が来て、お腹に創を保護するテープを貼った。
排便がないので下剤を飲んだが、それでもガスも便も出ない。
やっと尿の管を抜いてもらって、右左への寝返りが少しだけしやすくなった。
全粥だが、食べる気がしない。
明日からシャワーも出来るらしい。医療の技術の進歩ってすごい!
2012年6月11日
朝6時に痛みで目が覚める。でも36.8度。
深夜2時くらいに熱が38.5度出て、ロキソニンを飲んだ。
痛みは4時間はもってくれていたみたい。熱も下がった。
9時、37.9度。
皮下注射開始。
新しいタイプなのか、看護師さんはみんな取扱いに戸惑っている。固いみたい。
お腹の右、左に順にしてもらう。チクッとするが、痛みも少なくていい。
下剤は効果がない。
癌の細胞が熱をだしているかもしれないから、抗生剤の点滴を午前1本、午後1本追加となった。
また貧血症もあるので、夜寝る前に薬を飲むことになった。
熱の原因を探るため、夕方から3日間絶食となった。
めげそう~。
食欲はなかったが、食べれないとなると急に食べたくなるのは、あまのじゃくなのかも。
2012年6月12日
朝7時になんとなく目が覚める。
4人部屋なので、お隣さんの物音で目が覚めたみたい。全く不快ではなくて、そうした生活音で目が覚めるのはいいな~と何気に思う。
まだ絶食1日目だが、やたら何か食べたく思う。お隣さんのスナック菓子を食べている音に聞き入っている。
診察後、抜コウ(傷をひっつけているホッチキスを抜くこと)をした。
この頃はお腹の痛みも減り、「ホッチキスを取って、トレーに落とす音が妙に怖い。
シーツ交換もしていただいて気分もいい。
ただ、15時に先生が手術結果と治療方針の説明をするとのこと。なんだか、不安。
お姉ちゃんと二人で説明を受ける。
癌が難しいものらしい。まだ、組織の回答はないが、簡単に治療出来ないらしい。
来週の火曜日から抗がん剤治療をするが、効くかどうかわからないとのこと。
不安でたまらないせいか、悲しいせいか、涙が出てしまう。でもお姉ちゃんの前では心配させるから我慢しようと思う。
夜19時半に旦那さんが仕事を途中で抜けて来てくれた。きっと、お姉ちゃんが電話してくれたんだろう。
そんなにバレバレだったんだな~。
先生の説明を旦那さんに話すのに涙が止まらない。
最後まで我慢して聞いてくれた。泣いたらスッキリしたし、「大丈夫、一緒に頑張ろう」と笑ってくれたので、戦う覚悟が出来た。
絶対、癌を克服して、元気になる!