突然変異のように発展した街とデジタル | STRATEGIC ENCHANTMENT

突然変異のように発展した街とデジタル

先日、仕事で北京、香港に長期出張に行ってきた。
この地域へは初めて行ったため、見るもの全てが斬新だった。
タイなどの東南アジアにもなく、欧米諸国にもない感じ。
正確には、斬新というか、どこか”不思議”な感覚を覚えた。


中国のGDPは毎年7%ぐらいで成長している。ものすごい勢いだ。
そんなことは新聞やらニュースやらで当然のように知っていたのだが、
その実態を今回初めて知った。ただ、その実態は3つの要素をはらんでいた。
行ってみないと分からない、嘘のない透明な現実がそこには確かにあった。

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①表面的なトレンド

VW、ベンツ、BMW、ポルシェ。
北京の街では、日本よりも遥かに走っている。
ニュース等でも知っていたが、本当にこんなに走ってるのか、と思うぐらいだ。
ファッションの世界でも、ルイヴィトンはじめ、
欧米各国のハイエンドブランドが軒並み巨大路面店を展開している。
一方で、現地の人のファッションはというと、Tシャツ・ジーパン。
そして、見慣れない”組み合わせ”。
現地の人に、よくよく聞いてみると、現状、”組み合わせ”を気にする人は少く、
むしろ、”そのものを持っている”こと自体が重要だとのこと。
社会学者ウェブレンのいう”見せびらかしの消費”ではないが、
どこか背伸びした、俺はすごいんだ!を撒き散らす消費が顕著に見えていた。
でも、それって、かなり表面的だ。
自分たちの手中に収めていないというか、ほとんど消化しきれていない。
印象深いスポーツ論を語るけど、自分は運動音痴みたいなもんじゃないか、と。
批判しているわけではなく、そうしたトレンドフェーズなのだろうか、
逆にそれがすごくポジティブにも見えた。

②”ダークフォース”が介在する街

とまぁ、とにかく上へ伸びる、先へ行こうとする勢いはすごい。
僕たちとしても見習うべきポイント、目を見張るモノがある。
一方で、上述した通り、どうも自分たちのものとして
”消化しきれていない”感は否めなかった。
つまり、揺り戻しが来るのではないか、と。
ある種、背伸びしすぎている気がしたわけだ。
一方で、背伸びしたくてもできない人にも気づいた。
例えるなら、六本木ヒルズのすぐ真下で、
フルーツや雑誌、古着などを売る業者が数多く存在している感じ。
どうにかしても、両者は交わらないイメージ。
庶民の生活の中でさえ、年収格差、世代格差、身分格差の間で、
”文化の融合が起きていない文化”とでも言えるだろうか。
今まで見たこともない程、強烈な”差”だった。
その差を埋めるための努力が功を奏する国といえばポジティブだが、
この文化差が今後どう交わり、融合していくのか、または、
両者の間にダークフォースが入り込み、この差をさらに拡げていくのか。
どこか、とても不思議な感覚に襲われた。

③楽しむ生活

とはいえ、極端な話、昼夜問わず、街が楽しい。
夜中に公園でディナーを楽しむ人が沢山いた。
日本ではありえない風景だ。
本当にポジティブ。
悲観している人なんていないと思えるぐらい。
格差は存在しているにせよ、こうした目に見える勢いが
国の成長を支えているのだなと思えた。
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と、ここまで書いてきて現地で思ったことがある。

それは、

・世代、身分等における明確な格差にブリッジをかけられたらどうなるか?
・旧市街地(屋台文化など)と新市街地との間にブリッジがかけられたらどうなるか?
・両者にブリッジをかけるのではなく、そのグループ内(グワンシー)での消費を盛り上げられないか?


といったことだ。

つまり、”差”をポジティブに捉えれば、
ビジネスチャンスを発見できる余地がかなりあるのではないかと。
デジタルならその差を飛躍的に埋められるのではないかと。

北京や香港で、靴の通販、ランジェリーの通販で大儲けした人がいると聞いた。
物流等のインフラを整える必要性はあるにせよ、
デジタルでこの差をブリッジできることの意義は極めて大きい。

今までなら、この格差は超えられなかっただろう。
しかし、今はデジタルがある。もっというと、スマートデバイスがある。

この路線でイメージを膨らませていくと、
表面的なトレンドにとどまらない、ビジネスモデルで文化を創るぐらいの
壮大なことが出来るのではないか?とも実感したわけだ。

すべてが秩序立って発展したわけではなく、
突然変異的に、Disruptiveに進化しているため、
従来の常識では考えられない現実やビジネスチャンスが
そこには確かにある。


タクシーに引きづられたりと、今回の出張では様々な困難にぶち当たったわけだが、
現実の解釈次第で色んなチャンスが掘り起こせる、可能性に満ち溢れた国だなとも思った。


アジア、熱いな。日本も負けてられないな。