CAの仕事を続けるなかで私自身が大切にしていたことのひとつに「なんとかする」というモットーがありました。

 

機内は限られたスペース限られた搭載アイテムしかない空間のため、サービス出来ることにもどうしても限度があります。

 

そうしたなかでも出来るだけお客さまのリクエストに応えられるよう、常に「なんとかする」精神を持ち続けることが大切です。

 

 

そして、限られているのはスペースや搭載アイテムの他に、「時間」も加わってきます。

 

離陸してから着陸するまでのフライトタイムはほぼ決まっている上、揺れの状況によっては早めにベルトサインが点灯するため常に余裕を持ってサービスを計画し、どんどん前倒しに業務を進めていく必要があるのです。

 

また、どんなに余裕を持ってサービスを計画していても、なかなかその通りに進むケースばかりではありません。

 

・お客さまがコーヒーをこぼしてしまった。

・入国書類を配るのを忘れていた。

・免税品が思った以上に人気で、販売に時間がかかった。

・ギャレー(キッチン)の片付けが思うように進まなかった。

 

などなど…サービスは生ものなので、前回のフライトで出来たことが今回も同じように出来るとは限らないのです。

 

イレギュラーが起こることがある意味普通の環境なので、何が起きても「なんとかする」という気持ちを持ってサービスする、その心構えが何より大切なのです。

 


普段の生活のなかでも、そしてCA以外の仕事でももちろん、この「なんとかする」というモットーは役立ちます。

 

私自身、この「なんとかする」精神を大事にしたいと思うようになったのは、CAになる前の秘書の仕事をしていた際、尊敬する先輩が大切にしていた考え方だったからでした。

 

 

その先輩秘書の方は、会長さんがどんな無理を言っても、直前で気が変わってすでに決まっていた予定をキャンセルしたときも、嫌な顔ひとつせず「なんとかしよう!」と前向きに出来ることを探していた姿がとても印象的でした。

 

そして当然、その前向きな姿勢は周りの人にも伝わり、彼女がいれば大丈夫、と皆が気持ちよく仕事が出来る空気が自然とつくられていったのです。

 

「なんとかする」という心構えは、どのような場面・仕事においてもきっと大切な軸となる考え方のひとつだと思います。

 

この心構えがあるかどうかはCA受験の際にもきっと面接官が知りたいことのひとつに当てはまります。

 

ぜひ普段の生活から「なんとかする」という気持ちを意識して、前向きな姿勢をいつでも心がけて過ごすようにしましょう。