「左ききのエレン」
だいぶ前に読んだ漫画をふと思い出した。
私が読んだのは原作で、えらく絵が雑な漫画だったが、冒頭が印象的だった。
天才になれなかった全ての人へ。
これになぜか引き込まれてしまった。
内容は、私の文章力では、陳腐な漫画と誤解される恐れがあるので割愛するが、とても簡単に言うと、天才と凡人の話である。
私はこの漫画を途中で読むのをやめてしまったので、エンディングは知らない。(まだ続いているのかも知らない。)
登場人物の多くが、全力でギリギリのところを生きているので、読んでいるとクタクタになるからだ。
思春期特有の、全能感と無力感の狭間で強烈にヒリヒリするような感覚。
私は良くも悪くもおばさんになり、そんなものはとっくに無くしてしまった。
そんな感じのまま大人になった登場人物に、憧れる気持ちもあるが、やはりとても疲れてしまう。
少し前にドラマにもなったようだが、あんなものをどうやって映像化したのか不思議。
天才の役をした俳優さんは、さぞ荷が重かっただろう。
その中の集中力の質の話がとても興味深かった。
集中力とは「早さ」「深さ」「長さ」のかけ算である。
早さとは、集中し始めるまでの時間。
深さとは、集中の深さ。(周りの音が聞こえないなど)
長さとは、集中の持続。
そして、この集中力の質の高さが才能であるというようなことが書いてあった。
それな。
私の集中力の、深さと長さは、まぁ普通だと思うが、早さがかなり欠けている。
自宅で勉強する際、集中するまでに恐ろしく時間がかかっている。
そこで、ここ3日ほど実践しているのが、ペン習字。
勉強の始めに、10分ほどペン習字のノートを書くことにした。
ジャポニカのノートに、お手本を見ながら1ページほど書く。ひたすら書く。
これがなかなか合っていたようで、その後の理論暗記が比較的スムーズにいくようになった気がする。
税理士試験を始めてから、元々汚かった字がさらに恐ろしく狂おしく汚くなった。
集中力は上がり、字も綺麗になり、という一石二鳥の作戦。
バカバカしく感じるまで、続けてみようと思う。
凡人には、凡人のやり方がある。
やっぱり私は迷走しているのかもしれない…