さて皆様は「ラーメンWalkerキッチン」をご存知でしょうか?
埼玉県は所沢市に在る「ところざわさくらタウン」
その一角に拠点を構えるクリエイティブなラーメン組織、それが「ラーメンWalkerキッチン」なのです。
(ところざわさくらタウン)
この「ところざわさくらタウン」は総合マルチメディア企業であるKADAKAWAが運営しているのですが、ラーメン情報誌として名高き「ラーメンWalker」を当社が刊行しているので、その繋がりで「ラーメンWalkerキッチン」が出店しているものと思われます。
そして、この「ラーメンWalkerキッチン」なのですが、普通のラーメン屋さんとは相当に訳が違うのです。普通のラーメン屋さんだったら、そのお店独自の固定メニューなどを出したりするものなのでしょう。
しかしながら、この「ラーメンWalkerキッチン」は、まさしく綺羅星の如き様々な名店が代わる代わる出店する、謂わばラーメンの頂上決戦的な場所であるのです。
「ラーメンWalkerキッチン」は令和2年11月にオープンしたのですが、この記事を書いている令和4年11月上旬までの間、すなわち約2年間の間に約70ものお店をお呼びしてラーメンを供しているという恐ろしさです。
それぞれのお店の出番は一日限定だったり、あるいは2週間続けてなどだったりとケース・バイ・ケースって感じなんですが、月に六日程度のお休みの日以外は何処かの名店が出店しているという恐ろしい騒ぎになっています。そして、出店する名店は近場(都内)のものだけでなく、遠くは北海道や東北、はたまた九州の熊本や福岡のお店もあったりします。「新潟五大ラーメン」や東海地方の名店シリーズなどどいったキャンペーンも催されたりしていました。
わざわざその地まで足を運ばずとも、各地の名店の誇る一杯を頂けてしまえるのです。
実に恐るべしラーメン組織です。
また、この「ラーメンWalkerキッチン」は通常の出店だけでは飽き足らず、様々なイベント的なこともやっているのです。
季節折々の食材に因んだものだったり、師弟関係など繋がりのあるお店同士のコラボだったり、あるいは普段はお店では出していないメニューを供してみたりと、それはもう毎週がお祭りのような騒ぎになっているのです。
こちらが「ラーメンWalkerキッチン」のホームページになります。よろしければご覧ください。
そして、令和4年の11月3日から7日にかけての5日の間には、『夢の“5Day”コラボレーション』と題して、音楽やアートといった様々なジャンルとコラボレーションしたラーメンを日替わりで供していたのです。
その三日目である11月5日には、『マンガ』とのコラボとして、都内に幾つもの店舗を出している名店「ソラノイロ」と、「ラーメン大好き小泉さん」とがコラボしたラーメンが供されていたのです!
「ラーメンWalkerキッチン」、実に恐るべしです!
果たして一体如何なるラーメンが出されるのでしょうか?!
ということで、11月5日は、「ラーメン大好き小泉さん」×「ソラノイロ」のコラボレーションな一杯を頂くべく「ところざわさくらタウン」にお邪魔してみました。
JR武蔵野線の東所沢駅を出、秋晴れの中を歩くこと約十五分、目指す「ところざわさくらタウン」に到着です!
(ところざわさくらタウン)
なんかメッチャ巨大で異形なる謎めいた建造物が聳え立っています。
この謎の建造物は「角川武蔵野ミュージアム」と言って、図書館や美術館などが入っている文化複合施設とのことです。ちょっと入ってみたんですが内部は5階建てでメッチャ広かったです。
そして、目指す「ラーメンWalkerキッチン」は、これに隣接する「ショップ&レストラン」棟にあります。
「ラーメンWalkerキッチン」の前に着いたのは開店時間の11時より1時間半ほど前、9時半ごろだったのですが、既にこんな物が置かれていました。
(「ラーメンWalkerキッチン」前の看板)
そうなのです。11月5日限定のコラボレーションな一杯、それは「マンガ肉ラーメン」なるものだったのです。
この企画が持ち上がった時、「ラーメン大好き小泉さん」の作者・鳴見なる先生はこう言ったとのことです。
『この企画ということで、マンガ肉を乗せたラーメンはどうですか?』
「ソラノイロ」の宮崎店主はこう答えたとのことです。
『それはステキ!』
そんなヤバヤバなノリでこのコラボラーメンが供されることが決定したそうですが、看板に描かれた「マンガ肉ラーメン」のビジュアルは、まさに冗談ですかと突っ込みたくなるほどのインパクトある姿となっています。ラーメン二郎的なボリューミーなラーメンの上に、モンハンやギャートルズで出てくるような骨付きのマンガ肉がドカンと乗っているのです。これって食べ切れるのかよ?などといった不安が胸を過ぎります。
そんな不安を胸に抱えつつ開店準備の店内を覗き込むと、店内のディスプレィはこんなことに…
(店内のディスプレイ)
「ラーメンWalkerキッチン」の店内には幾つもの大型ディスプレイが配されているのですが、そこには今回のイベントのために鳴見なる先生が書き下ろした、マンガ肉ラーメンを前にした小泉さんのイラストが表示されているのです。小泉さんとの対比で見ると、ますますそのヤバさが伝わってくるようです。モリモリなラーメンと巨大なマンガ肉、それらを私の胃袋はちゃんと納めることが出来るのだろうかという不安がズンズンと膨らみます。
お店の前は2枚の看板が出してあったんですが、もうひとつの看板はこんな感じでした。
(看板その2)
「ラーメン大好き小泉さん」×「ソラノイロ」とのコラボレーションとの紹介が書かれています。小泉さんのイラストの下の写真の方が、今回、このヤバヤバなラーメンを作られる宮崎店主とのことです。なんだかメッチャイケメンです!
不安に苛まれつつある気持ち、それを小泉さんを見詰めることで宥めながら1時間ほど待ちます。
11時になり、いよいよ開店です!
お店の入口にある食券機で食券を買います。
(食券機)
買ったのは「マンガ肉チャーシュー入りラーメン」です。只でさえ巨大なマンガ肉、それに矢鱈と大きなチャーシューまでが乗っている、それはまさしくモンスターな一杯です。こんなの食べられるのかよと思いつつも店員さんに食券を渡して席へと着きます。
私がお店の前に到着した9時半ごろには3人程度しか並んでいなかったのですが、開店となった11時には長蛇の列が出来ていて、お客さんが次々とお店の中に入ってきて、あっと言う間に満員御礼です。「マンガ肉ラーメン」の人気、恐るべしです!
そんなこんなで期待と怖れが入り交じったような気持ちで待っていると、遂に着丼です!
(「マンガ肉チャーシュー入りラーメン」)
一瞬、「えぇぇっ?!」という間抜けな声が思わず出ちゃうようなヤバ過ぎるビジュアルです。
冗談じゃなくてホントに骨付きのマンガ肉が乗っています。このマンガ肉の重さは200gとの情報を得ていたのである程度は覚悟していましたが、もう相当なインパクトです。そしてチャーシューも巨大過ぎです。
こんなの食べきれるのかな?と思いつつも食べ始めることにします。まずはスープから!
このスープなんですが、実にスッキリとした味わいです。見た目から所謂「二郎系」なハードパンチな味わいかなと予想はしていたんですが、トマトの酸味とバジルの香味とがコッテリ感を丁度いい塩梅に中和していて、実に柔らかな口当たりです。何かもう、度肝を抜かれる感覚です。美味しい美味しいと一頻りスープを頂きます。
スープをしっかりと堪能し、お次は麺を頂きます。
(麺!)
麺は平たい縮れ麺です。この縮れ具合が丁度良い塩梅でスープを絡めてるので実にいい感じです。モッチリとした食感は実に心地良く、まさに「麺喰ってるぜ!」という喜びが心の中に湧き上がってくるような心持ちです。
そしていよいよ!問題のマンガ肉にチャレンジです。どう食べようかと一瞬迷いましたが、マンガ肉の骨部分を左手で掴んで持ち上げ、そしてガブリと齧り付きます。このマンガ肉、表面は豚バラ肉で、その中身は「つくね」みたいな感じになっています。香草も混ぜてあるらしく、ボリューミーでありながらもサクサクと食べ進められる感じです。何かもう「魔法」のような感じです。
そんな感じに一頻りマンガ肉を囓ってから改めてスープを啜ってみるんですが、スープが湛えるトマトの酸味やバジルの香味がマンガ肉の重さ感をサッパリと中和してくれる感じです。実に素晴らしい工夫です。
チャーシューも頂きます。分厚くボリューミーなチャーシューはホロリと柔らかく、口の中で蕩けるような感じです。この柔らかさと麺のモッチリとした食感も実に良くマッチしているようで。
勿論、お野菜もタップリ入っています。キャベツなどのお野菜がふんだんに入っていて、マンガ肉や巨大チャーシューの肉肉感とバランスが取れてるなって思えてしまいます。
しかしです。繰り返しになってしまいますが、このスープが只管に美味しいのです。トマトやバジルの味わいと二郎系なコッテリ感、そして仄かなニンニクの風味が渾然一体となり、サッパリ欲とコッテリ欲をしっとりと満たしてくれるといった感の魔術的なスープです。その優しくも不可思議な味わいがマンガ肉のヤバさをしっかりとこの一杯に調和させているといった印象です。
そんなこんなで美味しい美味しいと頂き、意外とすんなり完食しました。
最初の印象はヤバいもん出て来た!と若干恐れにも似た印象を抱いてしまいましたが、その卓抜なる味わいの所為か、思いのほかスルスルと頂けたようでした。
そして、今回はこんな特典までありました!
(特典のオリジナルポストカード!)
店内のディスプレイに大写しにされていた、このイベントのために描き下ろされた小泉さん&マンガ肉ラーメンのイラストのポストカードです。
良く見るとカウンターの向こうには、この一杯の作り手である宮崎店主まで描かれています。秋らしい装いの可愛らしい小泉さん、ヤバさ漲る「マンガ肉ラーメン」、そしてイケメンな宮崎店主と、まさに三位一体といった趣きのイラストです。
という訳で、11月5日に所沢の「ラーメンWalkerキッチン」にて「ラーメン大好き小泉さん」×「ソラノイロ」とのコラボレーションである「マンガ肉ラーメン」を頂いてきました。狂気すら感じさせるヤバヤバなビジュアルながら、その味わいは野趣と繊細さが実に良く調和した大変に美味しくそして食べ易い魔術のような一杯でした。
基本、今回のイベント限定なんですが、もしかしたら「ソラノイロ」の通販サイトで販売されるかもしれません。気になる方は是非!
今回は以上で終わらさせて頂きます。
最後まで読んで下さりありがとうございました。