サンドバック女子

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ヒラリー・クリントンが言った「ガラスの天井」はまだまだ分厚く私達の頭上に居座るでしょう。

私は未婚の三十路、結婚願望は無いと20歳の頃から公言しています。
実家から車で15分程度のところにひとり暮らしをしています。
両親との関係は非常に良好です。
結婚して二人の子どもがいる兄一家が家を継いでいます。

2020年、私は母方の祖母と父方の祖父を亡くしました。
死因が新型コロナウイルス感染症に伴うものではなかったので、死に顔も見れて葬儀も行えたことだけは幸運だったと思います。

2回の葬儀、49日を行う父母のサポートをするかたわら、私が親戚の方々に言われた忘れられない事があります。

離婚歴のある独身叔父が、「この年になっても結婚してないなんて、ほんましょーもない」と私の事を指して私の職場の人が焼香に来てくれた際に言ったのです。

そしてあろうことかこちらに手を伸ばしてきたので、私はその手を払いました。

すると彼は「何様だと思っとんや」と言い掴みかかろうとしました。

そもそも焼香のために来てくれた職場の方に、そんな話をする必要があったのでしょうか。
そして彼は自分が一体何をしたのか分かっているのでしょうか。

その後も自分たちは酒を飲んでごはんを食べるだけ、片付けは私達「女の仕事」です。
そのうえ「女は従順でなければいけない」という話を10歳の姪(私から見て兄の娘)にしていました。

片付けをしながら耳に入って来るその話は不愉快以外の何物でもありませんでした。
しかし、片付けをしなければその分母の負担になっていしまう事を考えると、私は片付けが終わるまでその場を離れられませんでした。
(兄嫁は酒を飲めない私と母の代わりにお酒の相手をしてくれていました。)

その他にも「あんたが勝手にひとり暮らしするから介護が大変だったろうに」と言う話を、祖父に介護が必要な時期には一度も顔も見に来ないような親戚に言われたりもしました。

家を継いでいる兄はこんな事は言われません。
私が女であり、ひとり暮らしをしているため、実情は何も知らないくせに言うのです。
(そもそも小姑が実家に居座ると家族関係的にも良くない事が起きると思うのですが…)

介護する側としてごはんを食べさせた事も、チューブで胃ろうをしたことも、転んだ体を抱き起こす事も、壁までべっとりと汚れたトイレの掃除も見ていない人たちの言葉にも、私達は傷つき続けるのです。

こういった事は親戚関係でも、仕事の場でもよくあります。
それでも、こういった事を言う人たちにとっては、いつでも私たち「女」が悪いのです。

「従順でない女」
「結婚していない女」
「子どもを産んでいない女」

私たちはそんなに悪いことをしているのでしょうか?
それとも、女であることが悪いことなのでしょうか。

日本の地方に生きる私達は、この生きづらさにいつまで耐えなければならないのでしょうか。