6月21日(金) オフ

 

 

 

 

今日は雨のオフ。

関東もついに梅雨入りだ。

 

前回も大雨の日の日にオフだった。

雨に関してだけは、ここ最近ツイていると言っていい。

 

濡れ鼠になりながらの配達は、地味に堪える。

精神的に落ち込み、今までの数年に渡る様々な事柄に対する自虐の念がとぐろを巻く。

 

それが避けられたのだ。

今後への僥倖であればいいと、願わずにはいられない。

 

 

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ここ最近、良い事があまりない中で地味に精神的ダメージを食らうことが多い数日を過ごしている。

 

仕事はいつも通りではあるものの、不在の客に欺かれたりした。

部屋探しは停滞気味のまま、仕事の合間に検索をするものの大して良い部屋は見つからず。

 

ここまではいつものことでもある。

 

 

 

もともと私の願う部屋の希望条件は、結構高望みであるとは思っている。

そのせいか、なかなかコレという部屋が見つからないのは仕方のないことかもしれない。

 

 

だが、先日のあの客はちょっと許せなかった。

 

配達員である私を欺いたあの客。

私を含め、ほとんどの配達員が【客の立場を利用した多少の暴虐】に対しては文句を言わないことを逆手にとった卑怯なやり方であると思っている。

 

 

 

インターホンでは無反応だった。

留守かもしれない、と思う。

しばし待ってからもう2度目を鳴らす、それを3回ほど繰り返した後に電話連絡をするのが私の一般的な配達方法だ。

しかし、電話ではコールするだけで無反応。

 

私は、5分は待った上で不在扱いにするのが常套手段。

そこからもう2回インターホンを鳴らすが、変わらず反応はナシ。

 

もう一度電話。

これで出なければ不在票を書いて、持ち帰る。

 

ここまで既に5分以上経過。

 

客は電話に出た。

 

 

私が名乗りを入れると、「すいません、すぐに戻ります」と、奥方らしき人が電話口で言う。

だが不在の際にそれを信用して待つことは出来ないルールになっている。

実際、【すぐ】がどれくらいなのかはわからないのだ。

すぐ戻りますと言ってそこから5分以上待たせる人が現実に多数存在し、私自身も何度も経験した。

不在であることはこの時点で確認できている。

ルール上は、客が何を言っても不在票を投函して持ち帰らねばならない。

「ご不在なんですね?」 と、私は言った。

 

すかさず 「エントランスに置いて行っていい」 と、その奥様は言ったが生鮮食品などがあるため鮮度に危険を生じる。

そのため居住者不在での置き配は違反行為となっている。

 

置いていくことは出来ない旨を説明。

 

しかしこの奥方、どうやら厚かましい人らしい。

「なら、どうすればいいんですか?!」

と、不機嫌を隠さず逆ギレしてきた。

 

私はそれ以上の説明することが面倒になって、 「本当にすぐ戻られるなら待ちます」 と言ってしまった。

ぶっきらぼうにだが、私も焼きが回った。

これではただ不機嫌が伝わっただけ。

 

それから3分。

 

待てど暮らせど誰も来ない。

やられたな、そう思った。

 

電話をすると、「あと2分待ってもらえますか?」という。

私は思わず「すぐというのはウソだったのですね?」と言ってしまった。

 

なぜか、もう一度逆ギレする奥方。

私も声のトーンが上がる。

「 あたかも【すぐ】と思わせて数分っておかしいですよ  他のお客様への迷惑になるのでこういうのは非常に困ります 」と。

 

すると、ほどなくして前後に幼児用の椅子を乗せた自転車で男性が息を切らしてエントランスに入って来た。

「○○号室です。すみませんお待たせして。」 と言うがなぜか笑顔。

 

ああ旦那だけ急いで先に戻ったのか、ヘラヘラ笑ってんじゃんねえよという気持ちになる。

ふざけた夫婦だ。

 

旦那だけ先行させて逆ギレの本人はあとからノンビリか。

私は腹が立った。

時間の指定は自分でしておいて、いい加減なものだ。

 

仕方がなく、乗りかかった船なので旦那に文句を並べ立てた。

 

【すぐ】と言って5分以上待たせるのは、どう考えても迷惑行為ですのでお止めください。

私はすっかり騙されました、どうか今後も他の配達員を欺くのは止めて欲しいです。

他のお客様も時間指定で待っている中で、お客さんだけ特別扱いを望まれるのは本当に迷惑なんです。

電話の方は奥様ですか? 逆ギレされて私の方がびっくりしています。

 

そのようなことを捲し立てると、旦那は平謝り。

だが当の本人が現れないことに私は不機嫌が増した。

 

そして、旦那は謝りながらも1Fに到着したエレベータに自分だけ自転車ごと乗って部屋に行こうとする。

台車に荷物を載せている私が乗るスペースはない。

ハッと気づいたように「先に乗ってください」と自転車を外に出す旦那。

その自転車の荷台には幼児がチョコンと乗っていることに初めて気が付いた。

どうやって受け取るつもりなのだろうか。

まさかさらに時間をかけて玄関先で受け取ろうという独善を考えているのか?

 

私は旦那に向いて「私だけ先に上がってどうしろというんですか?」といった。

そこで初めて、「ここで受け取ります」と言って自転車のスタンドを立てた旦那。

 

時間が押しているからこそ文句を言っていることにやっと気づいた旦那にため息をつきつつ、当たり前だという顔で「そうしていただけますか?」と私。

 

商品の袋は複数ある。

こういう人ほどたくさん買う傾向にある。

最後の1袋を渡し終えたところで、件の奥方が現れた。
 

渡し終えた私は奥方に一瞥もせず、無言で立ち去った。

その奥方も謝罪ひとつ言おうとはしない。

遠めに見た感じ、30代か。

私にとってはふざけた小娘でしかない。

そんなのを視界に入れたくないし、今さら何か言われたいとも思わなかった。

ましてや感謝など。

 

クレームを出したければ出すがいい、と思った。

私の文句が不快であればクレームでもなんでも入れればいい。

謝罪だけを仕事にする人が、電話で宥めてくれることだろう。

 私が悪びれることなど、必要があるとは思えない。

 

報告だけは必要だと思ったので、その便が終わってすぐにスーパーには一部始終を報告しておいた。

責任者は、私に向いて 「何一つ悪くないので気にするな」 と言っていたので良しとしようと思う。

 

 

 

1年に一度あるかないかということが、起こったのだと思うしかない。

 

 

 

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部屋探しは、更新前のクライマックスとでも言おうか。

 

なかなか良い条件の部屋がここへきて見つかった。

家賃も今の部屋の約1万円増で広さは3倍という好物件。

 

実際、内見をしてもその広さに感動した。

最低限のリフォームもしてあるし、ゆったり浸かれそうな湯船の風呂も良い。

何より広い台所に感動した。

内容の割に、格安だ。

 

一応、ひと通り見てから 「ここに住みたいです」 と申し込み。

更新手続き前に良い部屋が見つかって良かったと、かなり安堵していた。

 

 

だが。

 

 

書類審査はどの賃貸でも必要になる。

 

身分証明書やら、収入証明やらがこの部屋には必要だそうだ。

私は個人事業主なので、源泉徴収票ではなく確定申告書面の2年分が必要との事を先に聞いていた。

なのでその場で確認できるよう、内見前に用意しておいた。

 

私の確定申告内容に虚偽は無いが、所得税の過払いを防ぐために経費はきちんと節税を考慮して計算している。

念のためグレーなものは全て経費にしたりなどはしているが。

 

すると、売上額に対して純粋な私の可処分所得はそれほど多くはないという結果になる。

それは数年、同じように続いている。

 

どうやらそれが仇になったようで、内見に同行してきた担当者が言う。

 

「私の見立てですが、この収入額では99%審査に通りません」

売上は関係なく、書面上の収入で判断するからだと。

 

 

この部屋の管理会社はテレビCMでもなじみのある賃貸住宅の大手不動産会社。

 

そこが利用する保証会社は、支払い能力の調査という名目で入居希望者の収入を調べる。

それは実態よりも書面上の収入で審査がなされるものだと聞かされた。

 

給与所得者は源泉徴収票で収入がすぐにわかるが、個人事業主は経費が多くなればなるほど収入が少ないという書類になるので、売り上げがいくら多くても経費が多ければ所得が低いということになる。

もちろん個人事業主の経費は生活に密接しているものが多く、書面上の収入だけで暮らしているわけではない、と言ってみても時すでに遅し。

 

 

結果。

 

 

私は所得が低いので、この部屋を借りることが出来ないとのこと。

内容よりも、その言い方が地味に傷ついた。

 

「3~4万くらいの部屋でやっと審査通る感じですね。」

 

仮に1年分の家賃を先払いしたとしてもダメなのだそうだ。

そもそもそんな仕組みもないが。

書面上の所得額、その1点に強いこだわりがあるようだ。

 

ちなみにこの会社の保証会社のルールでは、今の部屋の家賃でも審査が通らない。

今よりもはるかに収入が少なかったあの頃を思えば、おそらく保証会社のシステムによって対応が違うのだろう。

 

私のように節税をきっちりしている個人事業主で、親族に名義を借りることも出来ない者は保証会社によっては極小アパートすら借りることは出来ないということだ。

そのようなケースはよくあるのだと担当者は言っていた。

 

そして、話を進められない私に早く帰って欲しそうだ。

立場上、もう帰ってくださいとも言えないであろう。

 

早々に切り上げることにし、その担当者に頭を下げた。

時間を無駄にさせことを詫びての帰宅。

なんとも情けないような気持だった。

 

もちろん全ての保証会社がそうではなく、他の会社ではここまで厳しくもない審査で入居できるところもあるようだが、保証会社を選んでの賃貸探しなどは今の私には不可能だ。

 

 

 

 

どうにも落ち込む気分を上げられない。

今は心が折れている。

このまま部屋探しの継続をするのは難しい。

 

認めよう。

今は私の負けだ。

戦略的撤退をすることにする。

 

部屋は、本意ではないが契約の更新をするしかない。

 

いつになるかはわからないが、引っ越しは必ずする。

見ていろ、と捨てゼリフを吐きたい。

その日まで快適に過ごせるように、様々なものを更新して良いものに変えていくのも悪くない。

 

今はそう思っている。

 

 

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カレーが食べたくなる時がある。

 

ふと嗅いだ芳香であったり、何かに影響を受けた時であったり、疲れている時だったり。

 

今回は、読み物に登場したカレーに影響を受けた。

疲れもあったのかもしれない。

 

 

【チキンカレーライス】

 

 

【冷奴】

 

 

【パンとカレー】

※2日目のカレー

 

 

【ポテチ】

 

 

【カレーライス】

※3日目のもの 味変で温玉とキャベツ入り

 

 

【納豆と小松菜ナムル】

 

 

【ウイスキー】

ロックなのは、濃いものが欲しかったから。

この直前に、部屋の審査が通らなかったことによる

 

 

【ハンバーグ】

安定のおいしさだった。

挽肉が安い時に、また作ろうと思う。

 

 

 

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しばらくは、今のこの部屋で快適に過ごせるようにいろいろ手を加えていこう。

 

自棄を起こしたような買い物はしたくないが、部屋を移っても使えるものならば今我慢する必要もない。

トースターや電子レンジ、シーツや枕など、変わったら楽しいはずだ。

 

模様替えをしてもいいだろう。

自分で選んだ家具というのも、悪くないかもしれない。

 

ちょっとした買い物で気分が上がるなら、それは救いがあるというものだ。

 

ただ、月給を安定して受け取る勤め人ではないことが拒絶された原因のような気がして、そこは少しだけ悔しい。

 

その鬱憤を吐き出そうとしているので、今回は長い文になったかもしれない。