仕事上のルールの作り方に思うこと。

私の仕事は軽配送なので、それについての限定的な考え方です。

 

共通していることは荷主からお客様までの配達。

クレームを起こさないことはもちろん、安全に早く運んで喜んでもらおうと思えば、大体クレームは起きないはず。

 

はず、なんです。

 

しかし実態は毎日クレームが起きています。

詳細は避けますが、色々なことでクレームが起きます。

もちろん中にはお客様が特殊なケースもありますが、ほとんどはドライバーが悪いとされるものです。

 

こう書くと、ドライバーの質だとかいう話で終わることがほとんどです。

雇う側は、「もっといいドライバーを」となる。

 

私には反論があります。

 

もともと「この仕事をいくらで」と最初に決めて仕事は始まります。

始まったあとに、ここがポイントですが「あと」に、

「こういうクレームがあったので、今後はこういうルールでやりましょう。再発は防げるはずです。」

と、なるわけです。

 

ここまでは当たり前ですね。どこのどんな仕事でもそうでしょう。

やり始めて気づくことなど無数にある。

 

ドライバーは現場にいます。配車管理、雇用会社、依頼主などいろんな人から日々指示を受ける中で、「最初に決めたお金」の中で新しいルールが無数に増えていくわけです。

 

そもそも 「このぐらいの仕事量ですよ」 といって契約したのにそれ以上の仕事量だった。

現場管理側の人間は 「簡単ですよ」 というのに現場の人間はとてもそんなことを思っているように見えない。

 

何が言いたいのかというと、後付けのルールや仕様変更があっても、雇われた側の条件は

全く変わらない、ということです。

これは、私が携わった軽配送の仕事の殆んどがそうでした。

そして現場の人間は、こうなっていきます。

 

 ・積み重なった負担に嫌気がさして辞める

 ・ルールを守ろうとして「時間内に届ける」など大前提の約束が守れなくなる

  (つまりクレームになる)

 ・約束を守れなくても気にしない性格の人が残る

 

こうして現場は疲弊していき、ギリギリまで仕事の継続性を奪われます。

仕事の継続性とは、長く続けられる環境とでも言いましょうか。

私の知る限り、知り合いの軽配送ドライバーの殆どがずっとこの仕事を続けたいとは言いません。言えない状況に追い込まれている感じです。

 

殆どのケースで、ドライバーはルールを作ることはありません。

作った側に雇われるからです。

そして作った側はドライバーの負担を限界まで増やすことで報酬が増えます。

そうやって取り分を増やします。

なので、現場と事務方はどこのどんな職場でも険悪だったりします。

 

ドライバーは消耗品ではありません。

感情のある人間なのです。

 

私は言いたい、ルールを作る側と守らせる側の人に。

ぜひ、現場にいる人間全員を見てください。

そして、心身ともに同じ仕事を完成させる仲間として受け入れて、その上でルールを作ってください。

時には自分より強い立場の人に、「それはドライバーにとっての負担がかかりすぎる」いう主張を勇気をもってしてください。

 

今日も行ってきます。