昇格候補大本命FC東京の苦戦に見る近年のJ2 | haruふりーとーく ~season2~

昇格候補大本命FC東京の苦戦に見る近年のJ2

再開後順調に日程を消化しているJリーグはJ1では優勝候補と目されたチームが不振の一方 昇格したばかりの柏レイソルが今日も勝利、ベガルタ仙台は終盤追い付かれたものの震災後不敗を保っています。

一方J2は昇格候補と予想されていたFC東京 京都 東京ヴェルディ 横浜FCなどが不振な一方で昇格したばかりの鳥取の健闘、栃木、徳島の好調が目立ちます。

中でも昇格候補大本命と言われていたFC東京の苦戦は昨年のジェフと重なる所も多く、サポーターの心中は察します。


昨年のジェフとの共通点として

1 前年の主力選手大半が残留、補強も行う。

降格により、入場料収入、スポンサー収入の減少など厳しい運営が必至の中で主力選手を維持する事で他のクラブに対する精神的優位を保ち、サポーターの気持ちを離れさせないという心意気は感じますが、反面、前年降格した悪い流れを持ったままシーズンに入る事になり、チームが不振に陥った時にモチベーションを保つのが難しいと思います。


2 前年途中に就任も降格した監督を留任させた。
ジェフ、FC東京共に前年シーズン途中に監督を交代もチームを建て直す事に失敗し降格、しかし責任を問わず留任した事で前年の悪い流れを持ったまま戦う危険性を抱く事となり、成績が伴わない場合には不協和音の原因となる危険性があります。


3 開幕前にフロントがJ2を見下した様な発言を行う。

ジェフの社長は昨年のサポコミで「今年(2010年)の戦力ならばJ1中位は狙える」と語り、FC東京の社長は無敗のまま昇格を狙うとインタビューに答えるなどJ2のクラブに対するリスペクトを欠いています。

この結果、他のクラブから反感を買う事に繋がり「食ってやろう」という気持ちを持たせる事になります。



勿論 それだけが原因という事は無いと思いますが、初めてのJ2降格(FC東京は経験がありますが、当時と事情が違います)により、J2での戦い方に対応出来ず、J1のやり方そのままに戦い力で捩じ伏せようと考えた事に無理があったと思います。


また J1経験のあるチームが増えた事によりリーグのレベルも以前より格段に上がり、多くのチームがJ1経験のある選手を抱える事から逆に対策を練られやすい背景もあると思います。


ましてサッカーというスポーツは得点が少なく番狂わせが起こりやすいと言われ、圧倒的に攻められながらガチガチに守ったチームが一回のカウンターで1ー0で勝つ事も珍しくありません。

今後FC東京がどのような戦いをするかも注目ですが、昨年の苦い経験をジェフがどう生かし、今の良い雰囲気を維持出来るかも昇格争いに踏み留まる事が出来るかに繋がりそうです。


明日の対戦相手ファジアーノ岡山は昨年アウェイで敗れた苦い経験があり、ジェフと縁の深いチームだけに楽な戦いにならないと思います。


今年のJ2は昨年の柏レイソルの様な圧倒的に抜けるチームが無いまま中盤戦に入る気がしてなりません。


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