道場で
泣いてる子がいます
はみです
眠たくて
お母さんにそばに居てほしくて
泣いてます
しくしくと泣きながら
お姉ちゃんの足元にひっついて離れません
だけどね
そのまま
悲しいねぇ
寂しいねぇ
と
わたしも言いながら
着替えていると
「うん」
と
すすり泣きながらも
着替え始めました
スゴいなぁ
泣きながら
前に進もうとしてる
と思いながら
じゃあ
先に出とくね
待ってるね
と
お姉ちゃんと
畳の上に上がっていると
ちゃんと着替えて
出てきました
だけど
眠たいし
お母さん
ここにいないし
ぐすんぐすん
と
泣きながら
また
お姉ちゃんの足にひっつきもっつき
お姉ちゃんが
困った顔でわたしを見ます
よしよし
おいで
泣いてる子を抱っこして
もうすぐ
一年生になるんだね
楽しみ?
「ううん
幼稚園がいい」
そうだね
楽しかったんだね
幼稚園
と
お話します
そこに
塾長が出て来られ
みんなで
稽古前に遊びます
悲しさと寂しさの中にいる
この子は
ぐすんぐすん
と泣いてます
そこで
塾長
お母さんといたいなら
今日はもうお休みしなさい
ここは
甘ったれる場所じゃない
お母さんがいないことに
とらわれるんじゃない
ここには
仲間がいるじゃないか
と
そして
わたしも
あぁ
そうだなぁ
この子の心は
お母さんがいない
ないの世界にいる
でも
この子のまわりには
お姉ちゃんも
仲間もたくさんいる
あるの世界
しばらく
塾長が
ゲキを飛ばしながら
稽古を始め
途中
今自分が居る世界を楽しいものに
しようぜ
って
面白い返事の仕方をみんなでやってみよう
ふぁーーーい
ゲラゲラゲラ
ぅふーーあーーーい
'`,、('∀`) '`,、
って
やってたら
泣いてたあの子も
声を上げて笑ってました
そして
いつものように
この場を楽しんで稽古を終え
大好きなお母さんと
元気に帰って行きました
わたしたちのまわりには
いつでも
ない
と
ある
が存在していて
どこに
心を向けているか
目を向けているかで
見えるものも
感じるものも
変わってくる
心はコロコロ変わっていい
感じたいように感じていい
わたしには
ない
と思っていても
必ず
あるがあるんだな
と
見せてもらった
出来事でした