今日は、午後から大田区内の小学校に出張に行きました。

区の音楽研究部会の器楽分科会でした。

 

大田区では、歌唱・器楽・鑑賞・音楽づくり の4つの分科会に分けれて研究を進めています。

そして、分科会1回ずつ、年に計4回の研究授業を行います。

器楽分科会は、来年1月29日(水)に研究授業を進める予定で、準備を進めています。

 

私は、以前に区内に勤務していたた時は、ずっと器楽分科会のメンバーでした。

4年前に久し振りに大田区に戻った時は、歌唱分科会に入りました。

昨年は、人数が少ないとのことで、音楽づくりに入りましたが、なかなか分解に参加することが出來ませんでした。

研究授業当時にも、都合が付かず、参加出来ませんでした。

 

それで、今年度は、元々興味があった器楽分科会に入れていただくことが出来ました。

特に、リコーダーの演奏法・指導法については、分科会の先生方に色々とお知らせしていきたいと思いました。

 

というような経緯の中で、研究授業の準備が始まりました。

授業者が選んだ題材は「思いを音楽で表そう」、4年生最後の題材です。

そして、おもな教材は、「鉄腕アトム」の合奏です。

 

「鉄腕アトム」は、今年度改訂された教科書で初めて掲載された合奏教材です。

今まで、どの学校でも取り組んだことがない教材なので、今後の他校の参考になれば良いなと思いました。

合奏アレンジは、小中学生向けの多くの合唱曲を作曲されている作曲家です。

楽器編成は、リコーダー・鍵盤ハーモニカ・木琴・鉄琴・バスオルガン・打楽器(カスタネット、タンブリン)です。

 

主な旋律は、鍵盤ハーモニカが多く、時々リコーダーに交代しています。

どのパートも、4年生が演奏するには難しくはありませんが、木琴のリズムは、2音ずつの細かい後打ちで、大人が演奏しても難しそうです。

 

授業者によると、鍵盤ハーモニカのパートは、キーボードで代用することにするそうです。

つまり、リコーダー以外は、希望者が分担する「特別楽器」になります。

全員が練習に取り組むのは、リコーダーのみとなります。

 

となると、そのリコーダーで、どのように演奏の工夫をさせるか、ということが、本題材の大きなポイントになります。

「鉄腕アトム」のページの冒頭には、「曲の気分を感じ取って合奏しましょう。」というねらいが書いてあります。

また、評価項目の「思考・判断・表現」が、本題材の大きな評価基準になると思われます。

「思いや意図をもって表現する」ことが大切です。

 

それで、私は、本題材に入るまでに、リコーダーの表現の工夫について、系統的な指導例を一覧表にまとめてみました。

4年生で学習する「旋律の特徴」を、「アーティキュレーション」と捉え、色々なアーティキュレーションを少しずつ学ぶ方法です。

具体的には、[ポルタート]→[スタッカート]→[レガート]→[スラー]→[マルカート(ノンレガート)]→[アクセント]という指導順です。

教材は、本題材の少し前の題材「いろいろな音のひびきを楽しもう」で学習する教材「茶色の小びん」で、色々なアーティキュレーション(=タンギング)を学習することが良いなと思いました。

 

それで、先日、この「一覧表」を、器楽分科会チーフの先生に送付しました。

すると、とても喜んでくださり、すぐに、器楽分科会の共有フォルダーにUPしてくださいました。

この一覧表が、今回の研究授業の指導計画作成の役に立つと良いなと思いました。

 

こんな経緯で、今日の分科会に参加しました。

私は、もし参考になればと思い、「茶色の小びん」のスゥイング風アレンジ&タンギングの工夫を書き込んだ楽譜をコピーして持参しました。

そして、指導案の検討が進みました。

 

指導案検討は、題材の目標→評価規準計画→各時間の目標、の順に進みました。

授業者が事前に作成した原案を元に、話し合いが進みました。

私も、時々、意見を言わせていただきました。

題材の目標が決まれば、その後の検討も順調に進むのではないかと思っていました。

しかし、なかなか意見がまとまらず、予定していた時間をはるかにオーバーしてしまいました。

 

結局、私が用意していた資料をご紹介する機会はありませんでした。

先日の「一覧表」も、分科会メンバーが読んでくださったのかも分かりません。

何よりも、リコーダーの「多様なタンギングの工夫」については、資料を読んだだけでは何のことか全く分からないと思います。

でも、私としては、この「タンギングの工夫」こそが、本題材の「思考・判断・表現」の中心になると確信しています。

今後、各時間の「学習内容」の検討に入って時に、もう一度ご提案させていただこうと思っています。

 

次回の指導案検討は、7月の中旬頃になる予定です。

それまでに、私の方でも、指導計画の案を考えておこうと思います。

その中で「タンギングの工夫」も取り入れたいです。

 

今後の器楽分科会、そして、研究授業当日が楽しみです。