一昨日の午後は、大田区の小学校音楽教育研究会に参加しました。

今年度は、領域別の分科会で、器楽分科会に参加することになりました。

 

前回4月の研究会で、今年度の授業者と学年・題材が決まりました。

今年度は、4年生「思いを音楽で表そう」の題材になりました。

教材は、今年から教科書に載ることになった「鉄腕アトム」の合奏が中心です。

 

この題材は、4年生最後の題材になるので、一年間の総まとめのような学習になります。

それまでの題材で学習したことを元に、最後にクラスで合奏に取り組みます。

 

教科書のアレンジでは、主旋律は、おもに鍵盤ハーモニカが担当します。

「ミーミーミファーファ♯ソーー」という出だしです。

途中で何か所か、リコーダーに主旋律が引き継がれます。

「ラソレーーラソミーーー」の部分です。

 

リコーダーは、サビの部分でも使われます。

「ファミレーラーミレドーーソ」です。

 

この題材のねらいは、児童一人一人の「思い」を「工夫」して「表現」することです。

つまり、評価の観点の中の「思考・判断・表現」が中心になります。

一番中心になる「工夫」って、いったいどんな工夫をすれば良いのでしょうか?

 

私は、鍵盤ハーモニカやリコーダーの旋律をどのように演奏するか「工夫」することだと思いました。

そのためには、それまでの題材でのアーティキュレーションの学習が欠かせません。

ちょうど、2学期には、題材「旋律のとくちょうを生かそう」を学習します。

その「旋律のとくちょう」を、本題材でも生かし、さらに工夫させたいです。

 

もう少し具体的に言うと、旋律の「アーティキュレーション」を工夫させることです。

「旋律のとくちょうを生かそう」では、スタッカートを学習します。

その時に、他にもレガートやスラーも学ばせ、同じ旋律でも、演奏方法を工夫すると違う雰囲気の表現になるのです。

 

この題材の前には、題材「色々な音のひびきを楽しもう」で、「茶色の小びん」の合奏に取り組みます。

この曲のアレンジは、やはり鍵盤ハーモニカが主旋律を演奏します。

ただ、(  )付きで、リコーダーも指定されています。

私は、ぜひ、リコーダーでも、この主旋律を演奏させたいと思いました。

 

リコーダーで演奏するなら、アーティキュレーションとタンギングを関連させて、表現を工夫させます。

出だしの部分のタンギングは、[ターイーッティリーッ|ターイ一ッティリータ|―ンティンタンティン|ターイッティー]

最初に[ターイ]とスラーを入れて、全体をマルカートで演奏します。

また、楽譜には書いてありませんが、全体をスゥイングのリズムに乗って演奏します。

 

この前の題材では、教師がタンギングを指定して演奏させます。

そして、本題材では、前の題材での学習を生かして、児童たちにタンギングを工夫させます。

といった流れが系統的な学習になるのではないでしょうか?

 

次回の6月分科会では、早速、指導案作成に入り、メンバーで指導案作成を分担します。

でも、その前に、本題材に入る前の題材で、どんな学習を積み重ねるか、という話し合いも必要だと思います。

私からは、リコーダーのタンギングの工夫について、提案させていただくつもりです。

今、そのための資料を少しずつ作成しています。

そして、実際に教員同士で、「鉄腕アトム」の合奏に取り組むのも必要なことだと考えています。

その上で、児童たちに「何を」工夫させるのか、明確にしたいです。

 

今後の器楽分科会での研究が楽しみです。