今日は水曜日、仕事が休みでした。

久し振りに、リコーダーの練習をしてみました。

曲は、小学校4年生の教科書に載っている「茶色の小びん」です。

 

先週の水曜日に大田区の音楽研究部会に参加しました。

今年度は、器楽分科会に入ることが出来ました。

その研究授業で扱う教材の候補曲として、4年生の「茶色の小びん」が挙げられていました。

 

教科書では、器楽合奏のアレンジ楽譜が載っています。

主旋律と対旋律(鉄琴・リコーダー)、そして低音楽器、和音を演奏するパート(木琴)のおもに4つのパートによる合奏譜です。

研究授業を担当する先生は、この曲をでグループアンサンブルに取り組ませたいとのご希望でした。

 

教科書の指定では、主旋律はリコーダーではなく、鍵盤ハーモニカになっています。

確かに、このシンコペーションが多い旋律は、リコーダーよりも鍵盤ハーモニカに向いていると思います。

でも、私は、もし、リコーダーの演奏に取り組むなら、どんな風に演奏したら良いか、少し考えてみました。

 

小学校では、リコーダーは3年生から学習します。

3年生では、左手中心に練習し、低いE→高いd 位の音域まで練習します。

そして、4年生の「オーラリー」で、高音 e・f の「サミング」を練習します。

「茶色の小びん」の音域は、低いE→高いeなので、音域的には問題がありません。

 

私が気になったのは、全体的なリズムです。

この曲は、元々、ジャズの名曲として知られています。

全体的なリズムは、スイングのリズムがベースになっています。「ズーンチャッチャ」という3連符ではずむ感じのリズムパターンです。

 

教科書では、「タタンタターン」というシンコペーションで書かれていますが、この通りに演奏すると、固い表現になってしまいます。

それで、もう少しスイングに近い演奏になるように、タンギングを軽い感じに合うると良いなと思いました。

例えば、「ターランティティーン」というように3連符の最初の音を長く伸ばします。

最初の2つの音符は、スラーで繋げても良いと思いました。「ターアンティティーン」ですね。

 

そうすると、4年生のアーティキュレーションの学習が系統的につながって来ました。

3年生では[ポルタート奏法]で演奏します。

4年生では、「陽気な船長」で[スタッカート奏法]、「オーラリー」で[レガート奏法]、そして、この「茶色の小びん」で、[スラーを加えた奏法]という感じの流れです。

 

これらの多様なアーティキュレーションを学習した後、5年生では、アーティキュレーションやタンギングを児童たちが自由に工夫して表現します。

そのためには、この「茶色の小びん」で、主旋律をリコーダーで演奏することは、とても有意義な学習だと考えました。

 

たぶん、こういう「タンギングの工夫」のような学習の流れは、他の先生方には思い付かないと思います。

次回の分科会では、私から少しご提案させていただこうかと思っています。

そのために、今日のリコーダー練習は、とても良い経験になりました。

 

研究授業に向けての今後の分科会での話し合いが楽しみです。