今日は、大田区音楽研究部の研究授業に行きました。

歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞の4つの分科会が、年に1回ずつ、計4回の研究授業を行います。

今回は、今年度最後、鑑賞分科会の研究授業でした。

 

4年生題材名「曲の気分を感じ取ろう」(4時間扱い)の1時間目でした。

前半2時間が鑑賞、後半2時間は、鑑賞での学習を生かした歌唱の授業という指導計画でした。

 

授業者は、新規採用2年目という若い女性の先生です。

学習指導案は、鑑賞分科会の先生方で作成しました。

この指導案を作成するために、分科会の先生方が同じ指導案で「検証授業」を行い、内容検討を重ねたそうです。

 

そして迎えた今日の授業は、全体的に落ち着いた雰囲気で進行し、児童たちも集中して取り組んでいました。

教材は、「山の魔王の宮殿にて」です。

この曲は、主な旋律が何回も繰り返しながら変化していき、最後はテンポも速く、強い音で盛り上がって終わります。

今日の1時間目では、「反復に気を付けながら速度や強弱の変化を聴き取ろう」というめあてでした。

 

導入では、先生から、この題材の目当て、本時のめあてが提示されました。

そして、主な旋律を聴きながら、デジタル教科書の図形楽譜に合わせて、手を上下させました。

また、主な旋律を「タタタ~~」で歌う活動もしました。

 

その次に、「速度の変化」に気を付けて、曲を通して聴きました。

この曲は、主な旋律を計18回繰り返します。

黒板に、数直線のように、1~18まで書いた数字を並べ、曲の進行に合わせて、先生が指示して行きました。

「どこから変化するか、よく聴き取りましょう」

 

一度通して聴いた後、4名のグループで、意見の交換をしました。

このように「他者の考えや思いに触れる学習活動」が大切だそうです。

その後、話し合った意見を数名の児童が発表し、先生が黒板に線を書いて行きました。

速さが遅い時は下の方に、速い時は上の方にという線です。

この曲は、主な旋律の11回目位からだんだん速くなります。右上がりの曲線になりました。

 

だんだん速くなる中間部分を、もう一度全員で聴き、「どこから変わるか」をグループで意見交換しました。

このように、曲を通してだけでなく、部分的に聴いて、変化を確認するのは、都て巳「有効なことだと思います。

 

後半は、同様に「強弱の変化」を聴き取り、グループで意見交換し、先生が曲線を書きました。

この時、身体を動かしながら聴いていました。弱い時はうずくまるように、強い時は立ち上がって両手を挙げて、というように。

やはり、通して聴いた後、変化する中間部を聴いて確かめるという、ていねいな方法でした。

 

児童たちは、常に音楽を集中して聴き、主な旋律の反復を確かめながら、速度や強弱の変化を楽しんでいたようでした。

次の2時間目には、今回の授業で学習したことを元に、「曲の気分を感じ取ろう」という授業になるそうです。

そして、34時間目には、歌唱曲「赤いやねの家」で、強弱変化を工夫しながら歌う学習になります。

 

研究協議会では、「良かった」というご発言がたくさんありました。

また、講師の先生からは、学習指導要領の内容に合わせた、指導計画や評価基準等について、ていねいにご指導いただきました。

短い時間でしたが、私にとっても、とても勉強になる研究授業でした。

今年度は、1・2年生の授業を担当していますが、今後の授業に生かしていきたいと思います。