私は、学生の時に、NHKが招聘した「イタリア歌劇団日本公演」を観に行きました。

演目は、「道化師」「カヴァレリア・ルスティカーナ」の2演目です。

テノール主役は、当時の “ 3大テノール ” の一人、プラシド・ドミンゴさんでした。

 

始めて生で聴く本格的な歌声は、心の奥にずんと響きました。

NHKホールの広い客席の後ろの方まで、歌声が届いている感じでした。

 

私は、大学入学と同時に、受験でレッスンを受けていた先生が主宰される合唱団に入団しました。

その合唱団は、オペラの合唱曲を中心に、日本語訳詞で練習していました。

「カルメン」「アイーダ」「椿姫」等の有名なオペラの合唱曲を多く歌っていました。

年2回の大田区合唱祭では、いつも一番最後で迫力あるオペラの合唱曲を演奏していました。

ソリストも、合唱団のメンバーが交代で歌っていました。

 

ということもあって、私がオペラを好きになるのは、自然な出来事でした。

いつかは、オペラのソリストとして歌いたいと、アリアやアンサンブル曲を一人で歌っていました。

 

そんな中、大学内のオペラ研究会にも参加するようになりました。

学内の小さなホールですが、年に1~2回の公演(日本語訳詞)を行っていました。

大学3年生になった時、次の演目が、イタリア歌劇団公演で観た「カヴァレリア・ルスティカーナ」に決まりました。

その後、合唱曲やソリストの部分を少しずつ練習して行きました。

私は、ソリストオーディションで、運良く、テノール主役のトゥリッドゥ役に決まりました。

 

その頃の私は、声質はテノールと言われていましたが、高音がほとんど出せず、かすれてしまうばかりでした。

それで、仕方なく、裏声で歌う練習をしました。

約半年間、練習をして、本番では、なんとか大きなミスなく終了しました。

自分としては、出来る限りのことはしたと思っています。

 

オペラの合唱団でも、「カヴァレリア・ルスティカーナ」の合唱曲は何度か練習しました。

やはり、日本語訳詞での練習です。短いオペラですが、素敵な合唱曲が何曲もあります。

特に、“ 復活祭の合唱 ” が素晴らしく、数多いオペラの合唱曲の中でも、私が一番好きな曲です。

 

実は、最近、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いて、私も、また、オペラ公演に出演したいと、オペラ団体を探していました。

そして、今日、大田区内で活動しているオペラ団体を見付けました。

その団体が、今、「カヴァレリア・ルスティカーナ」の合唱曲を練習しているそうです。

2022年4月に結成された新しい団体で、昨年7月に、第一回演奏会を行ったそうです。

 

残念なことに、今年は参加人数が減ってしまい、約20名で活動しているとのことです。

それで、練習は月に1回です。

昨日、メールで問い合わせをすると、すぐにご返信がありました。

2月は都合が付かないので、3月の練習を見学させていただくことにしました。

この機会に、また、トゥリッドゥの部分も、自分で練習してみようと思います。

もう一度、楽譜を見ながら練習します。

今後の公演等の出演は未定ですが、何か決まりましたら、また、ご報告させていただきます。