父母はふたり暮らし。
このコロナの時期だから会わずにいたけど、
あまりにもその時間は長く。
だから、最近は顔を見にいくようにしている。
困ったことはないか聞き、
その用事を済ませるようにする。
近くに住んでいるわけじゃないから、
直ぐにはいけない。
父母は、困った時に電話してきて、「どうしたらいいのかな。」
と、聞いてくる。
今の私には、時間があり、
それに応えてあげることができる。
これまでは自分の物理的余裕、精神的余裕がなく、
イライラと、対処していたように思う。
そんな自分にも嫌になり、
自己嫌悪に陥っていたのだけれど、
それを今、できることが喜びになっている。
・・・喜びというか、恩返しのような気持ち。
ホッとする気持ち。
先日、両親から困ったことがあるのと連絡が。
それを聞き、すぐに対処にあたる。
インターネット関連や携帯電話等の手続きは大変なよう。
普段、「助けて。」とあまり言わない父母なので、
本当に困っているのだろうと思う。
対処にあたり、できたよ。と連絡を入れる。
すると、父が「悪いな、すまないねいつも。ありがとう。」と言う。
そんな言葉を聞いて、なんとも言えない感情が湧き上がり、
涙がこぼれそうになった。
こぼれそうになる涙を堪えて、
「大したことじゃないから、大丈夫だよ。」
と、答えた。
父は、本来ならば自分でできなくてはいけないと思っているのだろう。
だからこそ、私に謝っているんだと思う。
私に負担をかけていることを謝っているんだ。
謝らなくていいのに。
自分ができないことをしてもらって「悪いなぁ。」って思うんだろうな。
でも、それって誰もがそうなるんだと思う。
小さい頃に、できないことを父母にしてもらったように。
今度は、自分が父母のできないことをサポートする番なんだろう。
順番。そう、これは順番。
父母が自分たちの親にしてきたように。
私もそれをするだけ。
それも、実に些細なことなのだ。
介護をしているわけでもなく、
本当に小さなこと。
それなのに、謝るんだから。
父母が歳をとり、子どもに頼ることは悪いことじゃない。
だから、謝らないで欲しい。
私にできることは、父母の小さなお願いに応え続けること。