今回は森絵都さんの「みかづき」です


本作は本屋大賞にノミネートされています。過去に君の膵臓を食べたい鹿の王と、本屋大賞ノミネートした作品にお気に入りが多いため、本屋大賞ノミネート作品のコーナーが設置してあると自然に目がいってしまい、今回も本屋さんで見つけ、図書室で借りて読みました。

森絵都さんは小学生の時にカラフルを読んでから、リズムを読んだので3冊目です!
その2冊しか読んでなかった私は森絵都さんについて、話が淡く、水彩絵の具のようだなと思っていました。読みやすくさっぱりしているけれど芯が通っていてメッセージ性があるな、と。

しかし今回のみかづきを読んでイメージが大きく変わりました。何よりまず、児童文学を主流としている森さんが珍しく長編!


あらすじいきます!笑

 戦後間もなく、ある小学校の用務員として勤めていた大島吾郎は、学校の勉強についていけない子供達に用務員室で勉強を教えていた。ある日大人びた少女が勉強を聞きにきたが、明らかに勉強が苦手な他の生徒とは様子が違う。お母さんに勉強の教え方を見てきなさいと言われた、という少女。その少女の母、シングルマザーである「赤坂千明」との出会いが大島吾郎の人生を、日本の教育を大きく変えていくことになる

 塾創立の先駆けとなる一家の三代にわたる、教育にかける熱い想いと、不器用な家族の物語。



⚠️ここから先は感想になるのでネタバレ少し注意です⚠️

 カラフル、リズムの時もそうなんですがタイトルのメッセージ性がすごい!!
 学校教育が太陽なら塾は月のようになると思う、という千明の言葉から始まり、後半は孫である一郎の取り組みまで、いろいろな視点から教育に命をかけた一家の物語で読み応えがあった。戦後すぐの昭和から現代に至るまでの教育の在り方の変化がわかり、その時代時代の考え方がわかった。
 
 そして、少しずつ壊れていき少しずつ修繕していく家族の形も。教育だけでなく家族の変化していく形も月と照らし合わせていると思った。強く賢い登場人物たちも、家族のこととなると不器用。少し狂い始めた歯車からどんどん壊れていく「家族の形」は、どこの家族でも同じなのかなと思った。

私もよく親と進路のことなどで言い合いになり、後で後悔するけど仲直りしづらい、でも気づいたら仲直りしてるということがよくある。取り返しのつかないことにならないうちに仲直りしようっと

私の将来の夢は先生です。ですがみかづきを読んで視野が広がったように思います。教育と一口に言ってもいろいろな立場からの教育があり、それぞれが補っているんだなということ。

これから教育に関する本も読んでいこうかなー。
長くなりましたが以上です
拙い文にお付き合いくださりありがとうございました☺️