紫煙に揺らした若き日の夢。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 遠く果てなく続くと思った道。
 本当は駆け抜ける術を手に入れたかったが、
 無能無才の若さは鈍重な歩みに潰えた。
 今は含羞と共に振り返る身の程知らずな願い。

 それでも倦まず弛まず歩めば
 いつか辿り着く栄光を願い亀の歩み維持した。
 あまた煙草を吸い殻に変えて歩いた。
 
 あるいは歩いたつもりで実際は
 いたずらに紫煙にまみれただけだったのか?
 今は既にヤニの呪縛から解かれて久しく、
 より明確となったのは四方を囲む呪縛の壁。

 道の先に栄光のゴール切に願えど
 歩めど歩めど本当は歩めていなかった。
 壁に道を夢見て煙草に火を点すばかりだった。