それなら全体的成績も大幅アップしたかといえばそうでもない。最悪の時期に比べれば遥かにマシになったが、飛躍的アップには結びついていない現状だ。
実際スーパーリーグの構成に手応えを感じた時は、これで飛躍的に成績アップだ!……と俄かに期待したのだが……。
なぜ思ったほど成績アップに結び付かなかったか? 答えは知れている。それはハイパーリーグの崩壊によるものだ。
スーパーリーグに比べて安定していたハイパーリーグ。高い勝率を維持出来ていた、絶対的信頼を寄せていたハイパーリーグ不動の構成が、ここ数シーズンで怒涛の崩壊に至ってしまったのだ。
先鋒クレセリア。受けラグラージ。そしてフィニッシャーをファイアロー。
全盛期この構成の必勝パターンは、先鋒クレセリアと受けラグラージの相性の良さで駆け引き。この段階では多少競り負けてもいいから出来るだけシールドは温存しておく。そして隠しておいたファイアローに最後を託すのだ。
これが面白いように嵌った。特にファイアローが最高に頼もしかった。打つと必ず自分の攻撃力をアップさせるニトロチャージ。更に自分の防御力をダウンさせることと引き換えに絶大の破壊力を生じさせるブレイブバード。この組み合わせの妙技で二体を、時には三体撃破。競り負けていた筈が、時には勝てる見込みない筈の展開が大逆転に至る。「ざまーみやがれ!」と思わず吠えてしまう、カタルシス満載の勝ち方が出来ていたのだ。
そう、全盛期は。
それがなぜ負けが込むようになったか?
どのポケモンに問題があるというより、出没するポケモンの変化で、それまでは上手く機能していた構成が有機的に結び付かなくなってしまった。一番の理由はそれだろう。
敢えて一つ上げるならばファイアロー。
一時期はハイパーリーグで猛威を奮っていたこの火の鳥が、環境の変化とともに一気に色褪せてしまった。それも確かだ。それが証拠に出没率がやたら高かったファイアローが、ここ最近滅多に見かけなくなっている。同じ火の鳥ならばリザードンの方が圧倒的に出没率が高くなっているのだ。ファイアローに思い入れが強い身としては認めたくないが、実際リザードンの方が敵として対峙した時にも今は脅威に感じる。スペシャルアタックを打つまでのスピードが早く、更に自分を弱体化させることなく破壊力満載のブラストバーン。どう考えてもファイアローより現状リザードンの方が頼もしいのだ。
それ以前にハイパーリーグで安定した構成だった先鋒ギャラドス、受けアローラベトベトン、そしてギラティナのフィニッシャー。この構成が駄目になって以後、試行錯誤で辿り着いた新たなこの構成。個体値も高く育成にも時間を掛けたファイアローは特に思い入れも強いが、残念ながら今はこれまで。
苦しんでいたスーパーリーグが立ち直ったと思ったら、まさか安定していたハイパーリーグがこういう事態になってしまうとは……
移りゆく変化が早すぎて、つくづく難しい世界だ。
しかしぼやいていても仕方がない。
気持ちを切り替えて、現在ハイパーリーグは新たな構成を模索中。確信の持てる構成にはまだ辿り着けず、しばらく我慢の時が続くだろう。
あとファイアローに関してはしばらく休ませて、又環境が変化したら新たに輝きを取り戻す日も訪れるかと期待している。
全盛期の、カタルシス満載の夢を与えてくれたファイアローに対する思い入れは、やはり捨て難いのだ。