四月二十二日の土曜日。いつもの連れと久しぶりに東山動植物園へ遊びに行った。
僕は夜勤明け。連れは休日。僕の職場がある東山線の最寄り駅ホームに僕の退勤時間に合わせて八時三十分に待ち合わせ。合流して、そのまま現地へ。と、計画を立てた我ながら実に効率の良い流れ。動植物園前のコンビニで園内でつまむスナック菓子とか購入後、開演時間ちょい過ぎた九時十分ごろには入園できた。その後は閉園時間を過ぎた午後五時ごろまで、およそ八時間、たっぷり園内を散策。天候にも恵まれて、今年の春の散策はこれでもう良いかなって納得できる、充実した時間を過ごせた。
前回来たのがコロナ禍前の2019年の春。今回およそ四年ぶり。東山動植物園は今の連れと付き合うようになったここ二十年近く、割とちょくちょく来ているが、毎回つくづく思うのは、そのコストパフォーマンスの高さ。入園料五百円。今回はスカイタワーにも上ったので、共通券で六百四十円払ったが、何れにせよ規模を考えれば格段に安い。しかも某夢の島と違って弁当やお菓子の持ち込みもOK。植物園の方では今が見頃のしゃくなげを見つつ、持ち込んだワインを楽しんでいる人もいた。金をかけずに春の散策を楽しむに持ってこいの場所だ。
あとで調べたら年間パスポートが二千円。四回で元が取れる。今はあれだけれど、いずれ仕事をリタイヤしてフルに自由な時間を過ごせるようになったら、年間パスポートを購入して春や秋は頻繁に、夏場や冬場も月に一回くらいのペースで一人訪れるも良いかと思いを馳せる。年を重ねるごとに花や植物に惹かれるようになってきている今は、動物園以上に植物園が魅力だ。今回はしゃくなげやつつじが見頃だったけれど、紫陽花コーナーもあれば椿のコーナーもあり、季節ごとにそれぞれ見頃の花がまとまって咲く感じ。いつ来ても何らかの魅了がどこかに待っている印象だ。そもそも広い敷地を散歩する、それだけで老後の運動に持ってこい。ここでなら歌の題材も幾らでも拾えそうな気がする。
年間パスポートを使って頻繁に東山動植物園を訪れる。そんな老後への憧憬を募らせつつ、今回は今回で、快晴の園内を十二分に楽しんだ。特に今回は連れのわがままが珍しく少なく、散策の途中でモヤることがあまりなかったので、なおさら清々しく過ごせた。現在園内で最も気にかかる存在である、僕と同い年のアジア象のワルダー婆さんとも久しぶりに又逢えた。その身に衰えは隠せないが、それでも十分まだ元気そう。それを現地で確認できたのも良かった。
散策後に居酒屋で飲んだ麦酒も、もちろん旨かった。