呉座勇一先生が大河ドラマの解説を書いているサイトを知った僥倖。 | 春田蘭丸のブログ

春田蘭丸のブログ

願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 今年の大河ドラマ、脚本が『真田丸』に続いて三谷幸喜。今の時点で文句なし。当然のように面白い。題材が鎌倉幕府成立前後の坂東武者の世界というのも新鮮。しかし馴染みの少ない登場人物もあれこれ出てくるので、一旦録画を止めて、Wikipediaでその人となりをチェック。その上で巻き戻してもう一度見直したり、行きつ戻りつの視聴となっている。それが良いドラマの見方とは思わないが、好奇心も満たせて、僕としては十分これ楽しめている。これは本作に限った話でなく、そもそも大河ドラマを観る上での醍醐味の一つだ。
 そんな僕にとって呉座勇一先生が、毎回ドラマの解説と感想をサイトで綴っていることを知れたのは僥倖。ベストセラーとなった『応仁の乱』は僕も読んで大変刺激を頂いたが、このサイトの内容も『応仁の乱』を思い出させる充実ぶり。とても読み応えがあり、ドラマの復習兼新たな発見として重宝している。本作の時代考証も本当は担当する筈だったのに、たかがTwitterが原因で降板の憂き目に遭ったことを残念に思っていたので、こういう形でドラマと繋がっていると知れたのが嬉しくもある。呉座先生が順調に積み重ねてきたキャリアを壊してしまった例の不祥事の件、僕も全容を把握しているわけでなく、あくまでも断片的な情報を繋ぎ合わせた上での感想となるけど、ネットでありがちな炎上案件に過ぎず、社会的にここまで罰せられなければならない内容とは到底思えなかったので、完全に抹殺されることなく、こういう形で楽しませてもらえることを、まずは喜びたい。
 たかがTwitterを通した揉め事。取り返しのつかない酷い罪を犯したわけでもない。しかも反省して真摯に謝罪した相手を、その後も執拗に、それこそ社会的に抹殺するまで追い詰めようとするのは本当に浅ましい。例えそこに正義が含まれていたとしても、醜悪さに染められた正義ならば、一部の偏執的カルトにしか受け入れられない。多くの支持など得られるわけがないのだ。
 今となっては呉座勇一先生の方が被害者だったと僕は感じている。そんな風に思わせる、その後の敵対側の振る舞い言動が問題なのだ。