石ころ蹴飛ばし生きよと願う。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 本当は詩人になりたかったのに
 僕の思いには羽根が生えない。
 文字数の限定された場にこびりつく失意。
 いつだって魂も囚われっぱなしだ。

 願わくは天馬空ゆく物語を紡いで
 窮屈な現実から解放されたかった。
 だけどとっ散らかる僕の物語は衝動のまま、
 とどのつまり又原稿用紙を引き裂く。

 歌の一つに慰み得ようとギターつまびけど、
 僕の感傷は言葉にならないリフレイン。
 仕方がないから上を向いて歩き出す。
 夕暮れの坂道に立ち止まる老いた影法師よ。

 要は僕から吐き出されるものは珠玉に至れず、
 蹴飛ばされる石ころにしかならない。
 いいさ雨上がりの虹の彼方に
 晴れ晴れと又その石ころ蹴飛ばすさ。