太陽は斯くも夢にも温かく。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 ひかりを知らないアスファルトの下の土も
 ひっそり死に絶えているわけでなく、
 根を張らせて、
 守りを固めて、
 街路樹を支えています。
 おのれの存在の核を為す
 おのれがアスファルトの下に伸ばした根も、
 その根を受けとめる土の存在も、
 街路樹は知るよしもなく、
 太陽に向かって真っ直ぐおのれを育みます。
 ひかりを知らない存在は
 一本の樹を通して
 太陽と関わりを持つのです。

 帝の食べる野菜を
 知らず作るお百姓さんの為に
 帝はその糞尿を
 彼らの田畑に撒けばいいのに。
 たけど帝を知らない彼らは
 日々に土を通して
 いつだってお天道様と語り合ってる。

 本当は誰もが皆、
 お天道様だけ崇めて生きてゆければいいのに。
 暗い暗い
 地下の独房に終わりなく縛られた
 人生の受刑者も、
 眠りの中で斯くも暖かい
 お天道様を夢見るが良い。