八月の終わりに記す。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

.空調機をOFFにして気温も湿度も更に上がった部屋で、汗ずくずくになりながら丹念なストレッチ運動。及び時間が余れば筋力トレーニング。終えれば今しがたのトレーニングで汗にまみれたTシャツやジャージは洗濯機へ。洗濯機が回っている内に、風呂の湯船に熱湯を張りつつ手早く夕飯の下ごしらえ。そうこうしている内に洗濯機が止まり、夕暮れ時の、時に既に夜更けの、いつものベランダに洗濯物を干す。あぁ風が心地いい……と時おり溜息吐いたりもしながらね。
.その後で部屋の空調をオンにして、トレーニングで更に上がった部屋の熱気を冷ます。湿度を外に追い払う。その間に僕は、あらかじめ熱湯を湯船に張ってサウナ状態にしておいた風呂で更に汗を掻き身を洗う。熱湯が張られた湯船に水を足して適温にし、ゆっくり浸かる。敢えて歌など口ずさみながら、茹で蛸となるギリギリまで湯船に我慢する。
.湯から出たら、手早く身体を拭いて、素っ裸のまま空調機の前で火照りを覚ます。既にこの時点で空腹および喉カラカラ。
.その後、髪をドライヤーで乾かし、さて夕飯の支度だ。
.入浴前に下ごしらえは済ませてあるので、後は手早く料理するのみ。
.そしてお待ちかね、ネットに繋いだパソコンの置かれたテーブル前に料理を並べて、よく冷えたグラスに缶麦酒を注ぐ。大概は第三の麦酒だけれど、それでも有り難くグラスのそれを飲み干す。
.乾ききった喉が喜びに鳴り、快楽に身が軋みを上げそうな最高の一瞬。そして最高のひと時、ひとりの宴の始まりだ。
.主にyoutubeで志ん生の落語漁って楽しみながら、ゴーヤチャンプルーだの茄子の炒め物だの枝豆だの、夏の旬の野菜を意識して食べる。時に半額ゲットで手に入れた刺身も加われば更に至福だ。
.勿論それだけではないけれど、多少のズレもあるけれど、基本的には今年の夏もこんな調子で休日や勤務明けの日は過ぎていった。
.こういう習慣が身体に良いとは微塵も思っていない。寧ろ西城秀樹が無茶なサウナの入り方を続けたせいで身体を壊したみたいに、やがて僕も取り返しの付かない事態に陥るかも……と時に不安にもなる。が、それはそれとして、僕にとってこれが最高の夏の過ごし方だ。夏らしく汗を掻くのも気持ちがいいし、汗を流して、風呂上がりに飲む麦酒も最高だ。或いは身体の酷使で命を削っている可能性も考えられる。アルコールも少し量が過ぎる気もする。が、今この時の快楽、身が求める旨さを堪能できるなら、それも致し方なしかなって思う。
.その思いを、今の夏の楽しみ方を、八月の終わりに簡単に書き記しておこうと思った。こういう夏の快楽を、後どれだけ得られるか知れたものではないのだから……と。
.勤務明けに一時間ちょいの道のりを炎天に責められながら徒歩で帰宅するのも悪くない。やはり汗ずくずくで、あまりの灼熱に頭朦朧としながらね。
.要は夏に敢えて消耗してゆくのが好きなのだと思う。こういう夏の暑さとの格闘をいつまで続けられるか知れぬが、その心地良さを今年も堪能できて良かった。それだけで十分、今年の夏も良き夏だった。
.ありがとう、2019年、夏。