今日の天使は、 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 悪い意味で小学生レベルで精神年齢ストップしたかのような、最悪コンビが本日は揃い踏みした職場。心半分は別の世に逃がし、心半分で半ば狂気が滲む連中のノリをやり過ごす。それでも否応なく、連中のひっきりなしに続く下品で騒々しいノリは、目に、耳に、飛び込んでくる。凡そ四十代五十代の年齢とは思えぬ、幼児性ここに極まるノリだ。癇癪が起きそうになるのをグッと堪え、別の世に逃し切れない心も懸命に閉ざそうと努める。そうして、何とか連中の存在を打ち消そうと強いる。が、それでもやり過ごし切れず、刻々とすり減ってゆくような気がする神経。……
 そんな鬱屈の時の狭間に、こっそりTwitterを覗いて拾った歌一首を、本日の我が天使と為したい。

疲れないやうにと告ぐるひくきこゑ聞きてそのまま職場にむかふ (永井陽子)

 生前の永井陽子さんに、「疲れないように……」と忠告したのは彼女の内なる声だったのか、或はもっと現実的に、職場へ向かおうとする娘の心中を慮ばかった父親の声だったのか、その辺は定かではない。しかしその時の彼女を慰め励ましてくれたその低い声は、時空を超えて、今日の僕にもそっと届いた。孤立無援の職場で、かそけき慰みとなり、そして励みとなって、静かに、しかし確かに……ね。
 たった一首の歌で構わない。こんな風に時空を超えて、僕の歌も何処かの誰かの慰みとなり、また励みとなってくれたなら……
 慎ましき祈りのように、そして、これも又かそけき希望のように、そんな事もそっと考えた。