2014年の顔。 | 春田蘭丸のブログ

春田蘭丸のブログ

願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 一年間に渡って話題を提供してくれたという意味で、2014年の顔は小保方さんで決まりでしょ……と個人的には思う。もしもSTAP現象が捏造ではなく真実の発見だったなら、あるいは今夜の紅白歌合戦の審査員席に、あの1月の記者会見の場で見せた晴れやかな笑顔と共に座っていたのかも知れない。そう思うと、幻に翻弄されてダークサイドに落ちていった小保方さんに対して、何だかとても切ないものを覚えてしまう。
 という次第で、今年の大晦日に落とす記事として、最後にもう一度だけ小保方さんについて触れておこうと思う。
 今なお彼女のことを庇う向きが多いけれど、「小保方さんの知らない処で、誰かが勝手にES細胞を混入したのだ。これは陰謀だ。彼女は陥れられた寧ろ被害者だ……」って、それはどう考えても道理が破綻した無茶な主張でしょ。彼女は実験リーダーとして、一番深くSTAP実験に関わって来た当事者だよ。百歩譲って、誰かに知らぬ間にES細胞を混入されたとして、それを何度も実験を繰り返している彼女が、「おかしい…」と気づけないなんて、どう考えてもありえないでしょ。もしも気づけなかったら、それ、科学者ではなく単なる素人であって、それこそ専門分野の勉強と研究に真摯に取り組んできたプロフェッショナルを舐めるなよ……というレベルの話である。
 だからぁ、認めたくない気持ちはわからなくもないけれど、ここだけは皆、もう潔く認めようぜ、つまり、小保方さんはやっちまったんだよ……と。だって小保方さんが捏造に関わっていなかったと仮定してみて、通る筋など一つもないのだから。
 その捏造を、小保方さん一人で実行したのか、それとも誰か協力者の存在がいるのか、その辺の事情はよくわからない。なぜ、すぐに見破られてしまうことがわかりきった嘘を世界に向けて発表してしまったのか、その心理状態に関しても、彼女本人に訊いてみなければわからない。でも今の小保方さんに何を訊いても、そこに真相を期待することなど到底できないだろう。
 だから暫くの間、もう放っておいてあげようよ、と心からそう思う。いや、彼女に対するバッシングも非情かも知れないけれど、それ以上に、彼女のことを擁護したり、「信じている!」と庇う世相が、更に小保方さんにプレッシャーを与えて追い詰めているような気がしてならないのだ。
 今はまだ無理かも知れないけれど、その内、そう、事件が風化した頃合いに、彼女も素直に捏造を認めて、当時の心理状態を打ち明ける日が来るような気がするのだ。それが十年後になるか、あるいは三十年後になるか、その辺はわからないけれど、現在30歳ちょいの彼女が、このまま真相を墓場まで持ち越してしまうのは、なかなか難しいと思う。
 だから繰り返しになるけれど、それまではもう静かに放っておいてあげようよ。
 いや、前回このアメブロにアップした小保方さんに関する自分の記事が、あまりにも悪意が前面に出すぎた内容で、ちょっと自分で読み返して嫌になってしまったことも手伝い、もう一度ここに小保方さんのことを書いたのだけれど、やっぱり1月の記者会見で見せた小保方さんのあの晴れやかな姿に、あ、いいな……こういうチャーミングな娘さんが世界的な大発見を為し遂げたって、なんだかキッチュで痛快だよな……と当時のマスコミの報じ方に踊らされたことも手伝い、完全に鼻の下を伸ばして小保方さんのことを見ていた典型的おっさんの一人である僕にとって、やっぱり彼女は憎みきれないシンデレラガールであり、愛すべきリケジョのアイドルなのだ。
 そう、幾らやっちまった上でのあの笑顔であったことが知れた今でも、やっぱり小保方さんは素敵だよ、うん。