ストリートスライダーズ | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 最近YouTubeでストリートスライダーズの映像を漁ってよく見ているのだけれど、やっぱり独特の色気と存在感を持ったバンドだったのだなって改めて思う。特に、艶っぽさをキープしながら風格も漂わせ始めた二十代後半から三十代に掛けてのハリーのロック的な佇まいの格好よさは、もう尋常じゃない。座り小便しながら見惚れてしまう域だ。
 そして当然のようにその音にも、ルックスと同じく艶と風格が宿っていたのだから堪らない。
 久しぶりにスライダーズの映像をあれこれ堪能してみて気づいたのだけれど、やはり彼らのライヴで生み出されるグルーヴの風格と色気は他のロックバンドの追随を許さぬ独自の高みに達していたと思う。
 ストーンズ被れの日本のロックバンドなど、それこそ吐いて捨てるほど居たであろうが、ここまで自分たちの美学に拘って、独自の世界観を築き上げたバンドは稀有だった。
 だけど解散後、はや十数年の歳月が経つのだなぁ。……ハリーに成りたかった中高生の頃の自分の思いも、そりゃ当然、どんどん風化していくわけだなこりゃ。