ボヘミアン。

　拘束生活とは逆に、異国を独り放浪する旅人の視点も自分の内面へと自然に向かうようになるという話を聞いた事がある。未経験の風景や事物の情報量が多過ぎて、内面に視点を逃避させないと精神の許容量がパンクしてしまうからだという。要は個人の精神が受け止め切れる現実の量など高が知れているのだ。