先日(といっても随分前の話ですが…)、マスコミ各社から報道があったので、ご存じの方も多いかと思いますが、札幌市が招致を目指している2030年冬季五輪のうち、「ボブスレー・リュージュの競技会場について長野市の施設を活用したい」との打診があり、札幌市の石川敏也副市長が長野市役所に来訪され、加藤久雄長野市長と面会しました。
 
 
 

長野市、スパイラル活用を了承 30年札幌五輪誘致で

札幌市の石川敏也副市長は31日、長野市の加藤久雄市長と会談し、札幌市が誘致を目指す2030年冬季五輪で、長野市が持つボブスレー・リュージュの競技施設「スパイラル」の使用を要請した。加藤市長は五輪での利用を了承したが、施設の改修などにかかる費用は原則負担しないとの見解を示した。石川副市長が同日、長野市役所を訪問し「国内唯一の施設であるスパイラルを活用させてほしい」と要請した。加藤市長は「活用は了解する」と述べた。両市は今秋にも施設の維持・改修の進め方などを協議する見通しだ。札幌市は五輪開催にあたり、国際オリンピック委員会(IOC)から運営コスト抑制のため既存施設の活用を促されている。スパイラルは1998年の長野五輪で使われた施設で、製氷などの維持費が年間2億円強必要だ。市の財政の重荷となっていたため、18年に製氷を中止し、冬場の競技施設としては現在使用していない。

日本経済新聞デジタル版 2019/7/31付

 

スパイラル活用「賛成」 札幌五輪誘致 長野市が協力姿勢

 長野市の加藤久雄市長は31日、2030年冬季五輪・パラリンピックの誘致を目指す札幌市の石川敏也副市長と長野市役所で会談した。長野大会のそり競技会場となった「スパイラル」(長野市中曽根)の活用に向けて協力要請を受けた加藤市長は、今秋頃から活用する場合の課題について協議を進めていくと明らかにした。

 札幌市は30年大会の計画策定に向け、コスト削減を求める国際オリンピック委員会(IOC)の助言に基づき、そり競技会場に既存施設の活用を目指している。長野大会でボブスレー・リュージュ競技会場となったスパイラルは国内唯一のそり競技施設で、札幌市が会場の候補に挙げている。[後略]

スパイラル活用「協力」 長野市、札幌市打診に意向

 2030年冬季五輪・パラリンピックの招致を目指す札幌市の石川敏也副市長らが31日、長野市役所に加藤久雄市長を訪ね、そり競技会場として同市のボブスレー・リュージュ施設「スパイラル」の活用を打診した。加藤市長は可能な限り協力する意向を示した。
 会談は冒頭のみ公開。石川副市長は「IOC(国際オリンピック委員会)にそり競技会場は既存施設を使うように―と推奨を受けた。国内唯一の施設であるスパイラルの活用を図らせていただきたい」と協力を求めた。加藤市長は「再び札幌で五輪が開催されることを期待している。私どもとしてできる限り協力できる部分は協力したい」と述べた。
 スパイラルは1998年長野冬季五輪のボブスレー・リュージュ会場。長野市は年間約2億2千万円の維持管理費のうち約1億2千万円に上った市費負担を理由に、17年度を最後に製氷を休止している。
[中略]
 札幌市によると、72年札幌冬季五輪のそり競技会場は利用者が少なく既に閉鎖し、北海道内に競技施設はない。新設には178億円がかかると試算するが、市民などから財政負担の軽減を求められており、スパイラルの使用を検討。市は29日、2101億円としていた施設整備費はスパイラルといった既存施設を最大限活用するなどで、800億〜1400億円に圧縮できるとの見通しを示していた。
記事読む限りでは、2030年札幌五輪においては一部競技で長野市との共同開催となりそうな情勢となりつつありますね。

 

メインのホスト都市は札幌市となりますが、長野市でも一部共同開催となれば、世界中に「Sapporo」「Nagano」の名前が発信、注目されるようになり、インバウンドの更なる取り込みにも繋がり、より一層地域に賑わいをもたらすでしょう。

 

そして何よりも、ボブスレーという競技がもう一度注目され、競技人口の増加に繋がる可能性があるだけでなく長野五輪のレガシーとして建設されたものの最近はメンテナンス費の面で休止という課題を抱えていたため、この2030年札幌大会を機会に、いまある施設の有効活用にも繋がるので一石二鳥のレベルではない効果が得られると私的には(淡い?)期待を持っています(笑)

 

今後の数年間の未来を年表風にザッとまとめてみましたが…
2020年:東京オリンピック・パラリンピック
2021年:善光寺御開帳
2022年:諏訪大社御柱祭、(長崎新幹線長崎-武雄温泉間暫定開業)
2023年:北陸新幹線敦賀延伸
2025年:大阪関西万博
2027年:リニア中央新幹線品川-名古屋間暫定開業&第82回国民体育大会長野大会、善光寺御開帳
2028年:諏訪大社御柱祭
2030年:北海道新幹線札幌延伸による東京-札幌間全通&長野と共催の札幌冬季五輪

 

長野県が直接的or間接的に注目を浴びるプロジェクトが思っていたよりも結構沢山ありますね!
勿論、長野市だけでなく、北陸新幹線沿線都市の活性化が勢いづくことや、松本空港にも国際線の定期便が発着し、長野県全体の拠点化だけでなく、世界中からも高く評価され魅力度が更に向上すればなと願って止まないのです。

 

いつか、パリやミラノ或いは京都や大阪などとも観光魅力度などの様々な指標で切磋琢磨し、これらの都市に追いつき、追い越し、競争できればなと思います(笑)