皆さんは、連携中都市(圏)という制度をご存じでしょうか?

 

(原則3大都市圏を除く)政令市や中核市などの地方の主要都市とその周辺市町村が提携し、高次都市機能の集積と強化、経済成長の牽引、住民サービスの向上などにより、人口減社会に於いても圏域内人口の減少を抑制し、活力のある社会経済を持続させるための制度です。

 
ただこの制度、どこか不十分ではないのかな…と感じざるを得ないんですよね。
 
「平成の大合併」の制度下では人口50万人以上を目安に動物園などの一定の都市機能を有しているなどの条件を満たした場合、特例で政令市に移行できる制度がありました。
 
僕は長野県の出身なので長野市を例に話をしますが…
平成の大合併の制度下当時(2005年頃)の長野市は約39万人口。千曲市や須坂市、小布施町など長野広域連合(都市圏)を形成する周辺市町村と中野市の人口は約23万人口に上り、都市圏人口は62万人口を擁していました。平成の大合併の制度から13年経過した2018年現在、人口が減少しているものの60万人弱の人口を擁しています。
 
長野市単独での政令市移行は無理にせよ、都市圏人口や政令で定められている都市機能等を考慮すれば政令市になっていてもおかしくない数値です。
 
長野市は中核市です。政令指定都市ではありません。
政令指定都市に指定されている市は、都道府県と同じ扱いをされ、行政区を設置できるだけでなく、様々な課題について国に直接要望することなどもできます。
中核市にはこれらのことができません。
 
政令指定都市と連携中枢都市圏制度、現状の制度下ではあまりにも似て非なるなるものだと思うんですよね。
平成の大合併の制度下で政令指定都市への移行の目安としていた50万人以上の人口を擁している連携中枢都市圏には、都道府県と同等の権限を与えたり、様々な課題について国に直接要望できるなど、常識的に考えて、政令指定都市と原則同じ扱いをされてもいい筈です。そこがいまの国の制度の欠陥だと思うんですよね…