再読です。全3巻。
「夏目友人帳」で有名な緑川ゆき先生の作品です。
緋色の椅子 1 (花とゆめCOMICS)
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ヒロインのセツは、剣の腕で路銀を稼ぎ、親友の少年ルカを追い都へ行く。
数年前、王族の血を引く王位継承者として迎えが来て、城へ行ったのだ。
遠目に一目姿を見るだけでよい、と思っていたが、ルカ--ルカリア国王陛下として現れたのは全く別人だった。ルカはどこに--?
セツ、ルカリアを名乗る「陛下」、そしてルカ。
セツと行きずりに出会うクレアやドリィ、「陛下」の側近カズナ、様々な人々。
王座--「あかい椅子」が事態の引き金でありながら、
真にその椅子自体を望んで動く者はいない。
それぞれが、それぞれの想いを抱え錯綜していきます。
キャラ達が抱えた仄暗い闇と、それが際立たせる清廉さ、切なさ。
悲しみを内包して美しい物語です。
繊細で鋭い感性を丁寧に磨き、さらにそれを表現してくださる力量に、緑川先生流石!と思います。
また、セツ、陛下、ルカの関係のバランスが絶妙で・・・
恋愛とか友人とか枠にあてはめたら、多分魅力を伝えきれません。
ただ、絶対的なまでに大切な存在。
たどりついた着地点は、読者の想像を超え、且つ読者を裏切らず、納得させてくれるものだと思います。
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2016年以降、白泉社が激変中のことについて、こちらで真面目なこと書いてます。
もしよろしければ、合わせてお読みください。