たくさんある。

目の前で吹きまくる管楽器群の音の壁、その前で鳴り響く弦楽器群の音の壁。どうしたらいいのかわかるようなわからないような棒(指揮者の皆さますみません)。

「ただデカイ音出せばいいってもんじゃない」「大きな音と通る音は違うんだよ」「ホールの最後列のお客さんにも届くように音を造らないとダメでしょ」…

いろいろな事を師匠には言われたがその中に「音の壁を乗り越える」という話もあった。その時は「ふーんなるほど」くらいにか考えていなかったのであるが、そういう現実にブチ当たるに及んで師匠の言っていた事の本当の重みをヒシヒシと感じたのである。果たして私ごときがそんなテンションとパワーをしっかり持ってオケ全体と対峙することが出来るのか?過不足なく音と音楽を造っていけるのか?

そんなことを自問自答しながら思ったのが「これを成し遂げることがTさまからの課題に対する答への第一歩ではないか」ということ。「自分の意思を持って」のスタートラインなのではないかと考えたのである。

今回のブラ4で少しは答に近づいたかなと思ってはいるけれどまだまだ道程は長くて遠い…。まずは課題を前にすぐへこたれそうになる自分の甘ちゃんなところをちゃんと乗り越えなくちゃだよなと思うのであった。
思ったこと。

今からザックリ5年くらい前、師匠に呼び出されて「お出入り禁止」(9割9分9厘クビということ)を言い渡されてから一昨年くらいまでというのは本当に混沌の中でただもがいていた…いや、もがきもせずちょっと「人生諦めモード」に入っていたかもしれない。

そこに一筋の光が射したのは川瀬さんに振って頂いた演奏会。あんなにリハーサルも本番も楽しかったことはなかった。幸せな半年。またこんな楽しい演奏会やりたいな、と久しぶりに考えた。

そしてその一年後の戸澤さんとのコンチェルト。まさかあんなことになろうとは思わなかったがそのおかげでものすごくいろいろな事を考えさせられた。いつの間にか目の前の霧は晴れクリアな視界の先にガンガン弾きまくる戸澤さんがいた。

そしてまた一年。指揮者なしの演奏会で踊るが如く指示をだして弾きまくる戸澤さんをみて「もう一度この人と一緒に音楽やるまでは死ねないな」と思っている私がいた。


全ての音楽と音楽をやる人達に感謝!

かなりお久しぶりのブログ。


先週の土曜日@住吉。

オーケストラの定期演奏会で弦だけってなかなか珍しい。しかも指揮者なし。

で、タイトルの3曲をリーダーTさまのもとガチで演奏したTCPOの弦セクションの方々。素晴らしいアンサンブルを聴かせて頂いた。

心地よく軽やかなモーツアルト、きっとこんな演奏は二度と聴けないだろうと思うくらい細部にこだわった面白いヴィヴァルディ、分厚くて熱い響きに圧倒されたグリーク。よくぞここまでと感嘆するTさまワールド炸裂の素晴らしい演奏会だったと思う。


ほらね、弦の人達が本気になったらウチらなんてマジで勝ち目ないんだから(笑)


あの「音の壁」を超えるのは至難の業だな、と改めてウチの師匠の凄さに感服したはーすけである。