警察官昇任試験の、第一関門となる択一試験の勉強方法について、「自分はこの方法で頑張るぞ。」と気合いを入れても、実際どうなるのかが不安だったので、春先に実施された「甲種 火薬類保安責任者」と「宅建取扱主任者」の試験に挑戦しました。火薬類保安責任者の試験は、県警本部の生活安全部(当時は保安部)、の受験の斡旋で、対象は生活安全部門で捜査に当たる職員と爆破処理にあたる機動隊の隊員で、当時、私は本部刑事部の鑑識課に所属しており、受験の案内が来たことで、どちらも「択一試験」で、警察官昇任試験の予行演習という思いと、宅建の試験では行政法関連の出題もあったので、択一試験にな慣れておこうという考えから個人で挑戦し、なんとか、どちらとも合格することができました。
択一問題の一次試験に合格すれば、次は『論述試験』が待っているのですが、これについては自分なりに解答例の枠組みを確立し、その枠組みに当てはめていくことが重要となります。どのような枠組みを確立するかというと、私が警察学校(初任科)を卒業して新任の見習い刑事として修行していたときに同じ係に20歳代の巡査部長の刑事がいて、その部長刑事の補助として捜査に出たときに「早いうちに巡査部長試験に合格する気はあるのか?」と、問われ、「あります。」と答えたところ、「そうか、それなら『台風』という問題が出たらどう解答する?」と質問されました。私は「台風は、夏から秋にかけて太平洋で発生する巨大な熱帯低気圧で、はっきりとした数字は覚えていませんが、風速数十メートル以上で、大雨を伴うこともあるため、道路の冠水と土砂崩れ、家屋の倒壊などの大きな被害発生が予想される自然現象である。」と答えたところ、その巡査部長は、「中学校の試験などであれば多分それで及第点はとれるが、巡査部長試験では、台風の定義だけでは及第点にはならんぞ、巡査部長になろうと思えば定義に加えて、台風によって発生するかも知れない土砂崩れ、道路の冠水、家屋の損壊などの二次災害を予測し、管内住民を守るための自主参集に加え、管内の危険箇所、及び避難場所等の把握、消防、市役所などの自治体としっかり連携できるような体制作りをしておくと共に、自らも、又、部下に対して。資機材の取り扱い要領を周知徹底できるよう訓練を怠らない。」など、対処方法についても解答に組み入れるようにしておかなければ点数にならない。」と、教えてもらいました。それ以後は、どのような問いに対しても理路整然とした模範解答を作成し、B5サイズのノートにまとめて、いわゆる『カンニングペーパー帳』を作成し、常に携帯し、出勤、帰宅途中に解答文を頭にすり込むようにしました。
解答文の作成に一番活用したのは、確か2ヶ月に一度『兵庫教養』という各部門が重要事項への取り組み要領を解説した参考資料が各人に配られるので、その資料から(留意事項)など重要な事項を抜き出してまとめ、それを頭(脳内)に貼り付けるようにしました。
覚える方法として重要なポイントは、如何にしてカンニングペーパー帳にまとめた解答例を自分の脳に写すかですが、私が行ったのは、『歩きながらの勉強』です。仕事の行き帰りに一駅手前で降り、ブツブツとまとめた解答文をつぶやきながら歩いて覚えました。この勉強方法は結構、役に立ちました。