小説「マルドゥック・スクランブル」冲方 丁

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久しぶりにSFを読みました。

レンタルビデオ屋で、この作品の映画化DVD(アニメ)が目に留まり、興味を持ったのがきっかけです。

映画はまだ2作目までしか製作されていないようです。


さて、日本SF大賞を取ったと言う触れ込みでしたが、この小説は、まさに「当たり」でした。

もちろんエンターテイメント作品ですが、テーマが凄く良いのです!

アキバ系オタクっぽい設定をマイナスとして差し引いたとしても、余りある優れた作品です。


格差が著しい未来の都市マルドゥックで、15才の娼婦がクルマごと爆殺される。

しかし、その少女は生き返った。

通常は法的に許可されていない特別な治療で…。

彼女を殺害しようとした男をマークしていた捜査官が彼女を救った。

その捜査官は、彼女に特別な治療をしたドクターでもあった。

そして、ドクターの相棒の捜査官は、豊富な知識と人格を持つ金色のネズミだった。

ネズミは、何にでも姿を変えられる特別な兵器として開発された存在。

通信や電子機器の遠隔操作と、射撃などの戦闘能力を手に入れた少女、彼女の保護者となったネズミ、ドクターの三人は、少女を殺そうとした男と、さらに背後に潜む悪をを追う…。

と言う感じのストーリーです。


精神が崩壊しかかっていた少女の自己再生と成長、ネズミとの愛情が、この作品の柱にあり、非常に深い。

エンターテイメント性も抜群で、主役の少女とネズミはもちろん、魅力的かつ圧倒的な悪役も登場します。


この土日で3冊を一気読みしてしまいました(^-^;)


ちょっとマニアックですが、興味ある方は是非!